著者
鬼塚 雅子
出版者
埼玉女子短期大学
雑誌
埼玉女子短期大学研究紀要 = Bulletin of Saitama Women's Junior College (ISSN:09157484)
巻号頁・発行日
no.4, pp.131-177, 1993-03

This paper deals with what horrors and terrors are shown or hinted at in Walter de la Mare's short stories and his novel. It also shows how de la Mare originated his unique style of horror and terror in his works, adopting some elements of traditional English ghost stories.
著者
有川 裕之 藤井 孝一 蟹江 隆人 上新 和彦 井上 勝一郎 鬼塚 雅 自見 忠
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
Dental Materials Journal (ISSN:02874547)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.67-72, 1982-12-25
被引用文献数
7

印象材の操作時間,硬化時間を決定するために種々の方法が試みられてきた。そのひとつとしてウィルソン(1964)は硬化時における印象材の粘弾性変化を測定することによって操作時間,硬化時間を決定するための装置レシプロケーティングレオメータを開発した。しかし印象材の操作時間,硬化時間は粘弾性の変化よりもむしろ硬化時の弾性変化から決定するほうが臨床的にみて好ましいと思われる。そこで本研究ではそのための装置としてパルセーティングレオメータを開発した。この装置は試料にくり返し一定ひずみを加え,その弾性回復量を測定することによって操作時間,硬化時間を決定するものである。種々の印象材について測定を行った結果,本装置は操作時間,硬化時間の決定ならびに効果時における印象材のレオロジー的性質をも知ることができるので印象材の比較検討を行う上で有効であることがわかった。
著者
鬼塚 雅子
出版者
埼玉女子短期大学
雑誌
埼玉女子短期大学研究紀要 (ISSN:09157484)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.137-170, 1998-03-01

1910年に刊行されたWalter de la Mareの小説The Returnは一般に怪奇小説に分類されることが多い。物語は一人の平凡な男に憑依現象が突然ふりかかる墓場の場面から始まるが、その内容は怪奇現象そのものより、主人公の心理状態-別の意識の侵入によって自分を失うまいと必死にもがき抵抗する精神的苦闘の様子-が中心に、生々しく描かれている。本稿では、この小説を怪奇小説と心理小説の両面から分析し、possession、identity、personalityについて論じる。また、作品を通してde la Mareが表現しようとした生と死及び時間の定義について、さらにはタイトルのreturnのもつ意味についても考察する。
著者
鬼塚 雅子
出版者
埼玉女子短期大学
雑誌
埼玉女子短期大学研究紀要 (ISSN:09157484)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.189-217, 1999-03-01

英国の作家Walter de la Mareの3つの短編小説について論じる。3編とも主人公は10歳ぐらいの少年で、孤独な家庭環境の中で育ち、ある日突然、身近な人の死に出会う。少年たちはそれぞれの死-自殺、他殺、事故死-にどう関わっているのか、かれらに罪はあるのかないのか、かれらは死というものをどのようにとらえているのか。こうした疑問点について、少年たちの心理状態を分析しながら考察する。また、なぜde la Mareが幼い子どもを一人で死に直面させたのか、その真意を探る。