著者
新家 富雄 鴨志田 隆 市川 光太郎 三田村 啓理 荒井 修亮
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.191, pp.11-16, 2011-08-23
被引用文献数
1

目視調査が難しい魚類の行動を知る手法として,魚に取り付けた超音波ピンガーが発信する信号からその存在や位置を求めるバイオテレメトリーがある.これまでのバイオテレメトリーシステムは異なる周波数のピンガーを連続的に追跡できなかった.本稿では複数台のステレオ式自動水中音録音装置(AUSOMS version 3.0)用いたバイオテレメトリーシステムを提案する.システムを構成するAUSOMS version 3.0は,超音波ピンガー信号の帯域(60〜84kHz)を低周波帯域(0〜24kHz)に変換し,14.4日間の連続録音ができる.2011年5月,広島県生野島において,提案するシステムを用いて10尾のアカメバルを同時に連続7日間,高精度にモニターすることに成功した.