著者
鵜澤 成一 鈴木 美保 中久木 康一 道 泰之 山城 正司 原田 清
出版者
一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
雑誌
日本口腔腫瘍学会誌 (ISSN:09155988)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.151-159, 2013-12-15 (Released:2014-01-30)
参考文献数
12
被引用文献数
5 1

前腕皮弁は薄くしなやかな皮弁であり,長い血管柄を有するため頭頸部再建に多用されている皮弁の1つである。当科では,1987年から頭頸部領域の欠損に対し,遊離皮弁を用いた再建手術を行っている。2012年9月までにおいて395例に対し,401皮弁の移植手術を行ってきた。皮弁の内訳は,前腕皮弁193例,腹直筋皮弁155例,肩甲骨複合皮弁42例,腓骨皮弁8例,前外側大腿皮弁2例,広背筋皮弁1例であり,前腕皮弁が最も多く用いられていた。前腕皮弁を用いた再建手術の適応としては,おおむね半側までの舌口底欠損,頰粘膜,中咽頭欠損などであり,さまざまな頭頸部領域の欠損に用いることが可能であった。前腕皮弁移植における生着率は99%(191例/193例)であったが,口腔内の創部哆開などの合併症は39例(20.1%)に生じており,また,皮弁採取部の合併症は27例(13.9%)に生じていた。今回の概説では,当科における前腕皮弁の採取法,適応,再建時の工夫などについて概説し,さらに,今後の課題について述べてゆく。
著者
鵜澤 成一 水島 洋 大山 厳雄 柚木 泰広
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

「ゲノム不安定性」は、ほとんどのヒト悪性腫瘍において、認められている異常であるが、その状況の評価方法や基準が明確ではなく、同一患者に発生した腫瘍内の部位による「ゲノム不安定性」の相違や、個別の腫瘍間における比較が困難な状況である。そこで、本研究では、口腔癌を対象に、ゲノム不安定性の評価方法および評価基準の設定を試みた。その結果、FISHにより、いくつかの染色体のコピー数を評価することにより、症例ごとのゲノム不安定性の程度を評価することが可能であることを示せた。