- 著者
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鶴田 利郎
野嶋 栄一郎
- 出版者
- 日本教育工学会
- 雑誌
- 日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
- 巻号頁・発行日
- vol.41, no.Suppl., pp.065-068, 2018-03-01 (Released:2018-03-01)
- 参考文献数
- 8
本研究では,高校生のインターネット依存を改善することを目的とした単元の開発を試みた.開発した単元は,各学校の情報科教育のカリキュラムに応じて,3時間,5時間,9時間で実施できる3種類の単元を開発したところに特色がある.そして2015年度,2016年度に複数の学校において授業実践を実施した.その後,鶴田ほか(2014)の尺度を用いた生徒の依存傾向の変容についての質問紙調査などを通して,開発した単元による授業実践の成果と課題について検討した.その結果,3時間の単元ではメール不安,長時間利用,ながら利用因子の改善に,5時間の単元ではこれらに加えて精神的依存状態因子の改善に,そして9時間の単元はすべての因子の改善に有効であることが示唆された.