著者
黒沢 努 水田 寿雄 小賀坂 康志
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.286-292, 2015-07-01 (Released:2015-07-01)
参考文献数
1
被引用文献数
1 1

JSTは前身のJRDC創設以来,50年以上にわたり基礎研究や産業化を通じてイノベーション創出を目指す戦略的研究ファンディング(資金提供)を実施してきた。その結果,数々のノーベル賞受賞者を輩出し,我が国の科学技術の発展に貢献してきた。すでに日本は超高齢社会と人口減少の時代に突入し,科学技術関係予算は大きく伸びる可能性は少なく,限られた科学技術関係予算でグローバル競争を勝ち抜かなくてはならない。JST-FMDBは,将来にわたって必要性の高まるイノベーション戦略策定等を情報面から支援する情報分析基盤を提供するものであり,JSTが研究開発資金を提供した2万件以上のファンディング情報の蓄積と日本最大の研究資金助成事業である科研費の情報を横断的に検索・分析できる仕組みとなっている。本稿では,JST-FMDBの構築プロセスと将来に向けたファンディングにおける情報の役割について述べる。
著者
佐藤 正樹 加藤 治 堀江 隆 黒沢 努 森 卓也
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.899-909, 2013-03-01 (Released:2013-03-01)
参考文献数
9

現在,科学技術情報流通の世界では,IT技術の発達や科学技術情報の世界規模での広がり等を要因として,外資系企業を中心に世界的な販売展開がなされている。JSTの情報事業のみならず,情報提供事業を行う機関は,自国内で展開する事業展開だけでなく,グローバルな視点の事業展開の立案が必要になっている。そこで2012年に,アジア諸国・地域の科学技術情報流通に関する状況を調査した。まず,アジア各国・地域における科学技術情報流通のポテンシャルを調査した。次にアジア諸国・地域で,日本の科学技術情報ニーズを調査した。最後に,今後どのような形態での科学技術情報の流通が求められるかを調査した。それらの結果を報告し考察する。
著者
松邑 勝治 黒沢 努 関根 基樹 植松 利晃 大倉 克美
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.63-67, 2008

イノベーションの創出においては、異分野や異業種にわたる知の連携が重要である。独立行政法人科学技術振興機構(JST)では、これまで文献、特許(技術シーズ)、研究者、研究機関、研究課題、化学物質など、科学技術に関する様々な情報の収集と提供を行ってきた。そのノウハウや利用者の方々の貴重なご意見等を踏まえ、現在JSTではインターネット上の様々な科学技術情報を横断的に”つなぎ”、知の連携を促進するための新しいサービスとして、「科学技術総合リンクセンター(J-GLOBAL)」の構築に取り組んでいる。その取り組みの状況と今後の展望について、研究開発支援総合ディレクトリ(ReaD)を例とした既存サービスの分析とともに紹介する。