著者
塩原 由香 村山 伸子 山本 妙子 石田 裕美 中西 明美 駿藤 晶子 硲野 佐也香 野末 みほ 齋藤 沙織 吉岡 有紀子
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.78, no.2, pp.66-77, 2020-04-01 (Released:2020-05-27)
参考文献数
28

【目的】本研究は,小学生の日常の食卓に並び,かつ喫食した料理から1食の食事パタンの出現状況を明らかにする。【方法】対象者は,K県の小学5年生235人のうち,4日間の食事記録がある185人(有効回答78.7%)。調査は,2013年10~11月の平日,休日の各2日の連続する4日間に児童自身が写真法を併用した秤量法または目安量記録法によって実施した。解析対象の食事は,185人の朝・昼・夕の3食×4日間の12食/人のうち,学校給食の2食を除く1,850食から,欠食を除いた1,820食とした。料理は食事記録に記載された料理名,主材料並びに食事の写真を照合し,16の料理区分(主食,主菜,副菜,主食と主菜等を合せた料理等)に分類した。食事パタンは,料理区分を組合せた13の食事パタン(「主食+主菜+副菜」「主食と主菜等を合せた料理+主菜+副菜」等)に分けた。解析方法はχ2 検定を用いた。【結果】13の食事パタン全てが出現した。多い順に「主食」19.9%,「主食+主菜+副菜」17.3%であった。食事区分別では,朝食は平日・休日共に「主食」が30.8%,33.4%と多かった。夕食は「主食+主菜+副菜」が多かったが,4割以下の出現に留まった。【結論】食事パタンは全体で「主食」が多かった。夕食は平日・休日共に「主食+主菜+副菜」が多かったが,出現数は4割に留まり,その他10種以上の食事パタンが出現した。
著者
齋藤 沙織 針谷 順子 塩原 由香 吉岡 有紀子
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.63, no.7, pp.387-393, 2020 (Released:2020-07-01)
参考文献数
15

近年、和食はユネスコ無形文化遺産に登録される等注目されている。そこで、小学生に和食の配膳に関する食育プログラムを実施し、和食の配膳に関する学習の知識、態度、ならびにプログラム実施後の配膳の知識の定着度と実践状況を明らかにした。 本プログラムは2015・2016年度にK県S小学校の3年生146人を対象に実施した。プログラムは、児童が和食の成り立ちやその意味、配膳、箸や食器の扱い方について学び、和食を食べる、という内容とした。結果、プログラム実施直後、和食の配膳を正しくできた児童は2015年度97.6%、2016年度100.0%だった。プログラム実施1週間後に和食の配膳の知識が定着していた児童は2015年度34.9%、2016年度50.0%だった。日頃の食事時に和食の配膳ができていると答えた児童は2015年度74.4%、2016年度83.3%だった。今後は、知識が定着するような支援方法を検討していきたいと考える。