著者
振津 かつみ BERTELL Rosalie LAURENCE Glen BEIVERSTOCK Keith MOHR Manfred JAWAD Al-ali OMRAN Habib DOUG Weier RIA Verjauw GRETEL Munroe 佐藤 真紀 豊田 直己
出版者
兵庫医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

「非人道的無差別殺傷兵器」のひとつである劣化ウラン兵器の国際規制について、国際社会が進むべき方向性を決めるための根拠となる、同兵器の環境・健康影響の科学的知見と社会学的論点について、調査研究を行った。以下がその成果である。(1)劣化ウラン兵器が使用されたイラク南部バスラの医師らによる癌登録の整備と疫学調査に協力した。また、現時点での同地域の癌の特徴と動向を確認した。(2)劣化ウラン兵器に関する「国連決議」の議論を調査し、国際規制における意義を確認した。(3)劣化ウランの健康影響に関する科学論文のレビューを行い、広く国際社会が共有できる資料としてまとめた。(4)予防原則の軍縮分野での適用について、文献調査を行い、劣化ウラン問題に即した予防原則のあり方について考察を行った。