著者
渡邉 光男 永浦 克司 長谷川 敏 島垣 満 吉田 義樹 杉田 栄一郎 Watanabe Mitsuo Nagaura Katsuji Hasegawa Satoshi Shimagaki Mitsuru Yoshida Yoshiki Sugita Eiichiro
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発資料 = JAXA Research and Development Memorandum (ISSN:13491121)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-RM-09-009, pp.1-6, 2010-03-31

本報告では,「極低温流体中でインデューサに発生するキャビテーションの直接可視化(その1:耐低温樹脂の特性検証試験結果)」で行った要素試験のデータを基に,更に極低温透視管に改良を加え,目標耐圧圧力7MPaを目指した検証試験について述べる。(その1)でネジ強度に課題のあったポリカーボネートは,ネジ山形の設計変更を行い,シールは新たにスプリング荷重式テフロンシールを選定し,シール構造にも改良を加えることで目標とする耐圧7MPaを達成することができた。また,ポリカーボネート樹脂の懸念材料であった低温脆性の劣化についても,熱サイクル試験を行うことで素材の潜在能力の高さを確認できた。これらの経緯と試験結果について報告する。
著者
渡辺 光男 吉田 誠 長谷川 敏 上條 謙二郎 WATANABE Mitsuo YOSHIDA Makoto HASEGAWA Satoshi KAMIJO Kenjiro
出版者
航空宇宙技術研究所
雑誌
航空宇宙技術研究所報告 = Technical Report of National Aerospace Laboratory TR-1118 (ISSN:03894010)
巻号頁・発行日
vol.1118, pp.14, 1991-07

液体水素は極めて密度が小さい(液体酸素の1/16)ため,液体水素供給ロケットポンプはかなり高速にする必要がある。この傾向は上段ロケットあるいは軌道変換用ロケットにおいて特に顕著となる。液体水素の粘性が小さく減衰作用が小さいため,高速運転時に過大な軸振動が生じ易い。軸振動の抑制はこの種のポンプの開発における困難な問題の一つである。SSMEやLE-5エンジンの液体水素ポンプの開発において過大な軸振動が発生している。筆者らは,ポンプ構造の選択により運転回転数を危険速度よりも低くする一つの設計方法を試みた。同ポンプは設計回転(50,000rpm)において,良好な軸振動特性を示した。この設計法は,LE-7高圧液酸ターボポンプに適用された。