著者
高本 康子 Komoto Yasuko
出版者
群馬大学国際教育・研究センター
雑誌
群馬大学国際教育・研究センター論集 (ISSN:21858209)
巻号頁・発行日
no.11, pp.15-28, 2012-03

昭和戦時期、すなわち満洲事変から1945(昭和20)年の終戦までの昭和期において、日本の外務省、軍部そして仏教各派が、当時「喇教」と呼称されたチベット仏教に対して様々な活動を行っていたことに関しては、現在未調査の部分が大きい。本稿はその中でも、真言宗に注目し、満洲国建国前後に行われた、チベット仏教第二の活仏パンチェンラマとの接触の模様を、中心人物の一人田中清純に焦点をあてて考察する。