著者
竹内 正興 定金 浩一 Masaoki TAKEUCHI Koichi SADAKANE
出版者
甲南大学教育教職センター
雑誌
甲南大学教職教育センター年報・研究報告書 = Konan University Teacher Education Center Annual Report and Bulletin (ISSN:18825338)
巻号頁・発行日
no.2019, pp.1-11, 2020-03-31

本研究は、現代の大学不本意入学者の実態を入学と就学の観点から検討することを目的とする。検討の結果、現代の「不本意入学者」について、主に二つのタイプの「不本意入学者」が存在する可能性が示唆された。一つは、入学する大学に対して不本意感を持つタイプであり、もう一つは、入学する大学に対しての不本意感の中に、高校卒業後の進路先が大学進学になったこと自体に対する不本意感が組み合わさるタイプである。二点目の「不本意入学者」が顕在化した要因としては、大学進学率の上昇が考えられる。大学進学率が50%を超えたことで、大学進学という進路選択が、当事者が権利として持つ主体的な選択から義務感へ移行し、当事者が持つメンタリティを複雑にしている可能性が示唆された。