著者
竹内 正興 定金 浩一 Masaoki TAKEUCHI Koichi SADAKANE
出版者
甲南大学教育教職センター
雑誌
甲南大学教職教育センター年報・研究報告書 = Konan University Teacher Education Center Annual Report and Bulletin (ISSN:18825338)
巻号頁・発行日
no.2019, pp.1-11, 2020-03-31

本研究は、現代の大学不本意入学者の実態を入学と就学の観点から検討することを目的とする。検討の結果、現代の「不本意入学者」について、主に二つのタイプの「不本意入学者」が存在する可能性が示唆された。一つは、入学する大学に対して不本意感を持つタイプであり、もう一つは、入学する大学に対しての不本意感の中に、高校卒業後の進路先が大学進学になったこと自体に対する不本意感が組み合わさるタイプである。二点目の「不本意入学者」が顕在化した要因としては、大学進学率の上昇が考えられる。大学進学率が50%を超えたことで、大学進学という進路選択が、当事者が権利として持つ主体的な選択から義務感へ移行し、当事者が持つメンタリティを複雑にしている可能性が示唆された。
著者
中島 明日香 Asuka Nakashima
出版者
甲南大学教職教育センター
雑誌
甲南大学教職教育センター年報・研究報告書 (ISSN:18825338)
巻号頁・発行日
no.2018, pp.55-61, 2019-03-31

本校の4年生の学年目標「もっと優しく、もっと賢い 4年生!」を実現するための取り組みの一つとして、花笠踊りに挑戦した。山形県人会の方に本物の花笠踊りを教えていただき、練習を重ねる中で、学年が一つになるために大切なことを学んでいった。また、子どもたち一人ひとりが山形県に興味を持ち、図書館の本で調べ、まとめた。さらに、山形県庁から果物や米といった農作物の提供を受けて美味しさを学び、それらがどのように作られているのかという農家の方の工夫や努力についても県庁からの出前授業を通して学んだことで、自分が調べたことと体験とを結びつけることもできた。 このように山形県からのいくつもの「おくりもの」を通して、山形県を基盤にして一つのことを追求し、多角的に学び、知識を積み重ねていく探究学習の楽しさを味わうことができた。また、本物と出会うという貴重な体験を通して、子どもたちの学ぶ意欲が高まり、学校で伝えること以上の成果を得ることができた。