著者
川満 直樹 Naoki Kawamitsu
出版者
同志社大学人文科学研究所
雑誌
社会科学 = The Social Science(The Social Sciences) (ISSN:04196759)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.337-355, 2023-02-28

1947年に、パキスタンは英領インドより分離独立し誕生した。パキスタンの経済は、分離独立当初より、いくつかの財閥にけん引され現在に至っている。それらの財閥傘下企業は、現在でも特定の一族により支配されている。本論では、アトラス財閥、ビボージー財閥、ダーウード財閥とラークサン財閥の4つの財閥を取り上げ、それぞれの財閥傘下企業と一族の関係を検討する。具体的には、2000年代から2020年までの期間を対象に、財閥傘下企業が毎年発行しているAnnual Reportを分析の手掛かりとして、一族の中で誰がもっとも財閥傘下企業に対して影響力があるのかを検討した。
著者
川満 直樹 Naoki Kawamitsu
出版者
同志社大学人文科学研究所
雑誌
社会科学 = The social sciences (ISSN:04196759)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.53-68, 2020-08

本稿の目的は、パキスタンに存在する財閥がどのようにして誕生したのかを検討することである。1947年に英領インドから分離独立したパキスタンの経済発展を担ってきたのがいくつかの財閥である。現在でもいくつかの財閥は、パキスタン経済に多大な影響を与えている。パキスタンの経済発展を担ってきた財閥が、パキスタンという社会、制度の中でどのようにして財閥化したのかを「地域的な要因」と「ヒューマンネットワーク的な要因」から検討する。特集 経済制度と社会秩序の形成に関する理論実証分析論説(Article)