著者
柳沢 幸江 ヤナギサワ ユキエ Yukie YANAGISAWA
雑誌
和洋女子大学紀要. 家政系編
巻号頁・発行日
no.43, pp.193-202, 2003-03-31

ゴールデンキウイはキウイ特有のプロテーゼ活性が極めて低いことから、従来のグリーンキウイと比較してのゼラチンゼリー形成を検討した。ゴールデンキウイの果実の食味特性は、従来のグリーンキウイと比べてpHと糖度には有意差はなかったものの、甘味と酸味のバランスがよくえぐみが少なかった。ゼリー形成では、グリーンキウイを用いた果汁ゼリーでは果汁濃度1.5%までしかゼリー形成しなかったのに対して、ゴールデンキウイでは、果汁濃度が50%でもゼリー形成が充分可能であり、ゼリー形成に対する作用は双方に約40倍の差が認められた。また、果肉ゼリーの場合でもゴールデンキウイを50%添加してもゼリー形成が可能であった。官能評価の結果、果汁・果肉ゼリーとも30%程度の添加が、テクスチャー・味の両面から好まれた。