著者
伊豆 裕一 加藤 裕治 林 在圭 イズ ユウイチ カトウ ユウジ イム ゼエギュ Yuichi IZU Yuji KATO Jaegyu Lim
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要 = Shizuoka University of Art and Culture bulletin
巻号頁・発行日
vol.15, pp.73-84, 2015-03-31

1955 年、東京芝浦電気より発売された自動式電気釜は、米と水を入れてスイッチを入れればおいしいご飯が炊けるという、今では当たり前となったことを実現した夢の商品であった。日本国内で急速に普及率を伸ばした電気釜は、その後、アジアの各国に輸出され、米食を簡単で身近なものとした。本稿では、まず、我が国における、電気釜の普及と生活文化の関係を、デザインと広告の変遷を見ることで考察する。つぎに、同じく米を主食とする韓国における電気釜のデザインの変遷との比較を行うことで、地域の食文化と家電製品の関係について論じる。