- 著者
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松浦 直己
岩坂 英巳
- 出版者
- 奈良教育大学教育学部附属教育実践総合センター
- 雑誌
- 教育実践総合センター研究紀要 (ISSN:13476971)
- 巻号頁・発行日
- vol.18, pp.203-209, 2009-03-31
特別支援教育でCBTを応用した事例を報告する。その際、対象児の情緒と行動の問題をCBCL-TRFで評価した。対象児は9歳の男児。選択性緘黙及び学習障害を有していた。対象児の認知・行動特性として、①自罰的認知、②原因帰属の歪み、③恣意的で極端な行動様式が挙げられた。約2年後のCBCL-TRFの結果、いくつかの下位尺度で改善が認められた。 "不安抑うつ" 及び "社会性の問題" では大幅な改善が認められた一方で、 "ひきこもり" "思考の問題" では臨床域のままであった。本事例ではCBTの技法を4つの構造に分けて適用した。通常学級におけるCBT適用の有効性や、タイミングについて考察した。また、奈良教育大学で実施されている、認知行動療法に関する実践研究についての紹介を加えた。