著者
元木 久
出版者
關西大学經済學會
雑誌
關西大學經済論集 (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.229-262, 2009-12-05

本稿ではRockefeller Archive Centerに現存するM.Kaleckiに関する未公表のすべての記録を末尾に付録として収録する。この記録に基づいて既存のカレツキ研究の中にある誤った事実認識を修正すること、さらに、カレツキ全集1)およびその他の資料をも利用して、カレツキがロックフエラー財団のfellowshipによりポーランド出て、オックスフォード大学統計研究所で一時的な職を得るまでの経緯を示すことによって彼の研究継続がロックフェラー財団やケンブリッジ大学の研究者から得た多大の援助に基づくこと、その間の研究成果がカレツキひとりの独創的アイディアよって形成されたのではなく、特にワルシャワの景気循環・物価問題研究所の同僚であるランダウとの共同研究、プレイトの研究成果、L.S. E.でのラーナーの研究成果などを自らの体系形成の中に取り込むことによって形成されたことを明らかにする。

言及状況

Twitter (9 users, 9 posts, 12 favorites)

ロックフェラー財団にあるカレツキの未公表の記録を調査した論文が。財団やケンブリッジの研究者からの援助がなかったら研究継続できなかったんだな。 カレツキとロックフェラー財団記録 著者 元木 久 関西大学学術リポジトリ-リポジトリトップ https://t.co/yHZTu5rEnb

収集済み URL リスト