- 著者
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太田 慧
- 出版者
- 首都大学東京 大学院 都市環境科学研究科 観光科学域
- 雑誌
- 観光科学研究 (ISSN:18824498)
- 巻号頁・発行日
- no.7, pp.37-44, 2014-03-20
近年,隅田川や東京臨海部をはじめとしたウォーターフロントへの関心が高まっている。そこで本研究では,東京ウォーターフロントにおける水上バス航路の変遷と運航船舶の多様化についての考察を試みた。東京における水上バスの歴史は明治時代に始まったが,高度経済成長期の水質悪化によって低迷した。その後,水質改善と1980年代のウォーターフロントブームが契機となり,水上バス事業者の新規参入が促された。1990年代の航路では,荒川や旧江戸川を航路とした広域的な航路が存在したが,2000年代になると隅田川およびお台場周辺の東京臨海部を中心とした航路に変化したことが明らかになった。また,近年は中小河川を周遊する小型船やデザインに特徴のある新型船の導入により運航船舶が多様化し,観光アトラクションとしての機能を高めている。