著者
上神 貴佳
出版者
東京大学社会科学研究所
雑誌
社會科學研究 (ISSN:03873307)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3/4, pp.39-80, 2008-03-14

国政レベルにおける政党再編成は,なぜ地方政治に浸透しないのであろうか.本稿は岩手県釜石市議会議員に対するアンケート調査を用いて,国と地方における政党政治が連動する程度は政治家間のリンケージのあり方と地方議会の選挙制度によって左右されるとの仮説を検証する.分析の結果によると,国政レベルの政党再編成の影響を強く受けている県政とは対照的に,釜石市議会においては,党派的変容の痕跡を見出すことが難しい.国会議員と釜石市議の関係はインフォーマルな系列関係によって結ばれており,政党によって媒介されない割合が高いこと,釜石市議を選出する定数26の大選挙区制においては,政党ラベルに基づく棲み分けよりも地域的な棲み分けが有効な選挙戦略であることの双方が確認された.我が国の市町村議会においては,系列関係と大選挙区制の組み合わせが比較的に多いと考えられるため,本稿の分析結果には釜石市の事例を超えるインプリケーションがあるといえる.

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ちょっと古い研究だけど、面白い。 http://t.co/O0IqafDpdZ

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