著者
篠原 敏雄
出版者
東京大学社会科学研究所
雑誌
社會科學研究 (ISSN:03873307)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5/6, pp.45-80, 2009-03-23

本論文は, 我が国の基礎法学における重要な理論的潮流である「市民法学」の観点から, 「市民」像および「市民社会」像に関して, 従来の論点を一層理論的に考察することを目的とする.第一章においては, 「市民法学」における「市民」像を, 個人と共同体との関連に関する三つの類型に即して, 明らかにする. そして, 現代では, 第三番目の類型こそ, 「市民法学」における「市民」像に適合的であるということを論ずる. 第二章においては, 「市民法学」における「市民社会」像を, 第一に, 平田清明市民社会論, 第二に, へーゲル市民社会論, 第三に, 市民法学としての川村泰啓法学, に即して検討し, 市民社会論の持つ法律学的射程の広大な領野の在りようを考察する.

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UT Repository: 市民法学における「市民」と「市民社会」の基礎法学的考察 : ルソー、カント、ヘーゲルの思想との関連で(<特集>市民社会論の法律学的射程) http://t.co/wKHddAwx

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