著者
大島 千佳 西本 一志 鈴木 雅実
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.157-171, 2005-01-15

本論文では,演奏初心者の親が,初級者の子どもと容易にピアノ連弾できるようにするシステム“Family Ensemble” を提案する.近年,ピアノ・レッスンに連弾が取り入れられ,連弾を通じて生徒の練習意欲が高まったという報告がある.さらに連弾には,パートナーと呼吸を合わせることで,音楽性を育てるという効果がある.しかし子どもが,家庭内で演奏経験の乏しい家族と連弾を行うことは難しい.そこで,本研究で提案するFamily Ensemble では,子どもの親が担当する連弾のパートを,正確な音高列を出力する機能と,子供の演奏位置を追従する機能により支援することで,まったくの初心者の親が,演奏誤りの多い初級者の子どもとでも連弾できるようにした.Family Ensemble を使用する場合としない場合の両方について,合同練習を5 組の被験者ペアに行ってもらったところ,使用した合同練習では,連弾の回数とFamily Ensemble に支援されていない子供の独奏による練習回数が大幅に増加した.この結果から,Family Ensemble によりまったくの初心者と初級者によるピアノ連弾が可能になることだけでなく,支援されていない子どもの練習意欲が増すことが示された.さらに,初心者と初級者のペアでありながら,お互いに音楽的なアイデアや演奏技術について意見をかわしている様子が見られた.

言及状況

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ピアノ連弾支援システムを提案する論文です。親たちはシステムが音楽の共有を容易にし、必要な知識や技術を補ってくれたと感じた。子どもたちは連弾することが楽しく感じているとのことです。 https://t.co/yNwRJuPZP4

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