著者
山岡 航
出版者
名古屋学院大学総合研究所
雑誌
名古屋学院大学論集 社会科学篇 = THE NAGOYA GAKUIN DAIGAKU RONSHU; Journal of Nagoya Gakuin University; SOCIAL SCIENCES (ISSN:03850048)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.123-184, 2020-07-31

債権譲渡との比較において契約上の地位の移転の独自の効果とされてきたものの1つに,解除権の移転がある。しかし,債権譲渡において債権の譲受人にその債権の発生原因である契約の解除権を認める見解もあり,契約当事者の地位にともなって解除権が移転するということには,理論的に検討の余地がある。本稿では,ドイツ法を参考に,債権譲渡の場面から,解除権と契約当事者の地位との関係を明らかにすることを試みた。検討の結果,解除権は,契約当事者の自己決定の保護を目的としており契約当事者以外の者に帰属しえないこと,および,契約上の地位の移転によって移転するのではなく,地位を譲り受けた者のもとで新たに発生することを明らかにした。このことは,契約当事者の地位を移転の対象とする一般的な理解に対して再検討の必要性を示すとともに,契約当事者の地位および契約当事者概念の分析の端緒となり得るものである。

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@tsundereblog 朝読んだのは、山岡航・名古屋学院大教授の以下の論文です。 契約上の地位の移転と解除権(1) : 契約当事者概念を視野に入れて https://t.co/IJmp2VnWfF 契約上の地位の移転と解除権(2・完) : 契約当事者概念を視野に入れて https://t.co/HF6Pd1AeWP

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