著者
小池 淳一
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.174, pp.133-144, 2012-03-30

本稿では目をめぐる民俗事象を取り上げ、感覚の民俗研究の端緒とするとともに、兆・応・禁・呪といった俗信の基盤として考察した。まず最初に、柳田國男の一目小僧論を検討し、さらにその範疇に入らない年中行事における目の力に対する伝承を指摘した。次いで片目の魚の伝承や縁起物のダルマに着目し、片方の目しかない状態を移行や変化の表現としてとらえるべきであることを確認した。さらに左の目を重視する説話的な伝承が確認できること、また片目というのは禁忌の表現でもあることを見出した。最後に「見る」という行為から構成される民俗について、特に「国見」、「岡見」、市川團十郎における「にらみ」、「月見」などを取り上げて分析した。その結果、従来は「見る」行為には鎮魂の意義があるとされてきたが、さらにその内容を詳細に検討する必要があることが判明した。今後はさらに多くの「見る」民俗を分析するとともに五官に関わる民俗を総合的に検討することを目指したい。

言及状況

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@HoffKlein1 @in_front 了解しました。 玉抱き三叉紋について考えていたら、指紋もあるけど目のほうが近いかも?と閃きました。↓の研究紀要がちょっと役に立つかもです。「片目とは祈願を込められ、それを成就するプロセスにあることを示している」は成程と感じました。
後で読む。https://t.co/TgRCH6XpjE
片目が好きというか執着しているのは前にも言っているんだけど、こういう感じです。 https://t.co/1Oeg01y4Iy
@sho_tada なんと一つ目小僧が邪視持ちという設定の地域があるのですね... https://t.co/BP95GtzkJO

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