著者
佐々木 全 SASAKI Zen
出版者
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 = The Journal of the Clinical Research Center for Child Development and Educational Practices (ISSN:24329231)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.1-10, 2018-03-31

本稿では、発達障害のある児者を対象としたタグラグビーの活動における支援方法に関して,実践場面で開発された具体的な内容とその効果の一端を明らかにすることを目的とした。 そのために本活動の活動実施記録を収集した。ここから参加者の活動の様子と支援の意図や支援の効果の記述を照合し支援方法として抽出し,逸話として記述した。また、ここでは支援方法としてのゲーム全体の流れ(「ゲームプラン」)とその中にある局面における戦術(「局面的戦術」)に着目し、ある参加者を事例としてその逸話を報告した。 戦術をもって支援したことによって参加者のプレーの習熟があった。このことは,タグラグビーの文脈に即した支援の形式であり,障害特性に基づく支援というよりも,参加者のプレーヤーとしての適性や志向,そして心的過程に基づく「ナチュラルサポート」といえた。今後,支援方法の効果について,多角的に検証される必要がある。

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佐々木 全(2018)「発達障害のある児者を対象とした「タグラグビー」における支援方法に関する事例的検討ーゲームプランと局面的戦術の統合的観点からー」『岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要』17,1-10 https://t.co/fJ0MFPWd6H

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