- 著者
-
河崎 吉紀
Yoshinori Kawasaki
- 出版者
- 同志社大学社会学会
- 雑誌
- 評論・社会科学 = Hyoron Shakaikagaku (Social Science Review) (ISSN:02862840)
- 巻号頁・発行日
- no.142, pp.39-67, 2022-09-30
本稿は20世紀初頭,アメリカで学位を取り,1910年代,20年代に衆議院で活躍したジャーナリストである関和知を例に,排日問題に取り組む政治家の活動,思想を明らかにするものである。学資の不足から留学先で働くことを余儀なくされ,彼はアメリカ社会のさまざまな階層を間近に見た。帰国後は『万朝報』『東京毎日新聞』で記者を勤め,1909年に衆議院議員となった。排日土地法案に対抗して中野武営らと相談会を催し,第18 回列国議会同盟会議では,アメリカの代議士たちと日米部会を結成するなど,具体的な政治活動を展開した。日米両国民の感情の行き違いに焦点を合わせ,互いの理解を深めることが最善であると訴えた。