著者
岩本 真理子
出版者
北九州市立大学文学部
雑誌
北九州市立大学文学部紀要 (ISSN:13470728)
巻号頁・発行日
no.89, pp.57-73, 2019-03

日本およびドイツ、オーストリアの古本に残されていた書き込みから見えてくる世界に関するエッセイ。
著者
堀尾 香代子
出版者
北九州市立大学文学部
雑誌
北九州市立大学文学部紀要 = Journal of the Faculty of Humanities, the University of Kitakyushu (ISSN:13470728)
巻号頁・発行日
no.88, pp.94-82, 2018

上代語における終助詞「や」は、文末において終止形や已然形に下接し、詠嘆的な疑問表現や反語表現を形成するが、『万葉集』にはこのような形式をとらず、非活用語に下接する助詞「や」が若干例観察される。本稿では、このような非活用語に下接する文末助詞「や」の文法的特徴や意味的特性を『万葉集』を資料として考察するものである。
著者
馬場 美佳
出版者
北九州市立大学文学部比較文化学科
雑誌
北九州市立大学文学部紀要 (ISSN:13470728)
巻号頁・発行日
no.83, pp.1-20, 2014

日本近代文学における心理学の受容について、明治後期に移入された「情調」という概念に注目して考察した。主たる関心は、当時、翻訳・紹介されたドイツの心理学書における詳細な記述に依りつつ、「情調」を描く文学作品の解釈を試みることにある。「情調」の心理学の、創作方法への影響と同時に、批評への展開にも言及した。
著者
八百 啓介
出版者
北九州市立大学文学部
雑誌
北九州市立大学文学部紀要 (ISSN:13470728)
巻号頁・発行日
no.74, pp.37-46, 2008

本稿は近世の菓子料理書における飴の製法から外来技術の影響を探るとともに、近世小倉藩における飴の生産についての近年の研究成果を踏まえて、北九州地域の飴について考察するものである。すなわち、江戸時代においては糯米・麦芽を原料とする麦芽飴に空気を混入した堅飴と砂糖を原料とする砂糖飴の二種の外来系の飴が存在したのである。三官飴は、中世以来の膠飴(地黄煎)をもとに、近世初期に西日本各地に来航した唐人によってもたらされた気泡を入れるための牽白技術によるものと考えられるが、小倉の「三官飴」は、本来の三官飴とは別種の粘度の低い引飴の一種であったと思われる。