著者
村上 幸人 藤田 耕一 寺井 由美
出版者
島根大学教育学部附属教育臨床総合研究センター
雑誌
島根大学教育臨床総合研究 (ISSN:13475088)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.17-31, 2014

高等学校までの学級を単位とした学校生活を送ってきた新入生にとって, 大学生活開始直後は, これまでの学校生活との様式の違い, いわゆる「大学1年ギャップ」による不安感や困り感の大きいことが調査により改めて明確になった。そして, 島根大学教育学部で平成17年度から初年次教育の一環として行っている「入門期セミナーⅠ」では, ピア・サポート制度を活用した取り組みにより, 入学当初の不安感や困り感を解消する上で, 大きな成果を挙げていることが示された。
著者
大年 真理子 佐々木 直樹
出版者
島根大学
雑誌
島根大学教育臨床総合研究 (ISSN:13475088)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.91-104, 2013-08-20

本研究は, 中学校の合唱における発声指導について, 中学生の発声傾向の分析および発声器官の働きに関する研究をもとに, 女声低声部(アルトパート) の発声に重点をおいた効果的な指導法を考案するものである。中学生の発声に関する調査をもとに, 大学院「学校教育実践研究」として行った, 合唱のアルトパートを対象とした指導実践を報告し, 分析と考察により,女声低声部の効果的な発声指導の一案を提示した。
著者
高木 いずみ 藤井 浩基
出版者
島根大学
雑誌
島根大学教育臨床総合研究 (ISSN:13475088)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.119-133, 2012-07-10

2008年の学習指導要領改訂で, 中学校音楽科では, 「和楽器の指導については, 3学年間を通じて1種類以上の楽器の表現活動を通して, 生徒が我が国や郷土の伝統音楽のよさを味わうことができるよう工夫すること」と示された。本研究は, 中学校音楽科における和楽器の学習の一環として, 尺八の鑑賞と表現の活動を郷土の伝統音楽の学習につなげていく試みである。松江市宍道町にも縁のある尺八古典本曲「鹿の遠音」に着目し, 同曲の教材研究と大学院「学校教育実践研究」における授業実践をまとめ, 尺八の教材開発と指導法の一案を提示した。
著者
三代 知枝 河添 達也
出版者
島根大学
雑誌
島根大学教育臨床総合研究 (ISSN:13475088)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.107-117, 2012-07-10

知的障害を持つ生徒に対する音楽科学習指導要領の「2内容」に示された身体表現についての学習活動をおこなうためには、生徒たちが多数の曲種や曲想の楽曲に触れることが望ましい。しかし、知的障害を有する生徒たちにとって、限られた時間内に多数の楽曲を習得することは、現実には困難なことである。そこで筆者は、同一の楽曲であっても、そのピアノ伴奏を工夫することによって、多数の楽曲に触れるのと同様の学習機会を提供できるのではないかと考え、その可能性の検証と授業実践をおこなった。