著者
三部 幸治
出版者
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology
雑誌
Synthesiology English edition (ISSN:18830978)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.94-104, 2013 (Released:2014-01-22)
参考文献数
14

1970年代に本格化した業務用ビデオゲームは、さまざまな画像表示手法が投入され独自の進化をしてきた。「TTLロジック」による手法に始まり、「ビットマップ表示方式」によるスペースインベーダーの大ヒットを経て、業務用ゲーム独自の「スプライト表示技術」は市場を広げ、DSP等の高速演算機能を組み込んだ「リアルタイムポリゴン表示」等、他産業より数年早く新技術を投入活用してきた。そして、これら業務用ゲームの技術は、家庭用ゲーム、携帯電話コンテンツ、通信カラオケ等多くの産業に繋がっている。この論文では、これら業務用ビデオゲームの中心となる画像表示手法の進化とその背景を述べる。
著者
中島 秀之
出版者
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology
雑誌
Synthesiology English edition (ISSN:18830978)
巻号頁・発行日
vol.1, no.4, pp.282-290, 2009 (Released:2009-10-06)
参考文献数
25
被引用文献数
1 1

分析的科学に関してはデカルトの方法序説、クーンのパラダイム論、ポパーの反証可能性の議論など様々な定式化がなされているが、Synthesiology(構成的な学問体系)に関してはいまだにそういったものが存在しない。ほぼ唯一の例外は吉川による一連の取り組みであろう。ここでは吉川が第2 種基礎研究と呼んでいるものを中心に、それは構成的な研究のことであるという主張をし、その学問体系としての方法論の定式化を試みる。
著者
久保 雄司 中川 力夫
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所
雑誌
Synthesiology = 構成学 (ISSN:18830978)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.1-12, 2018
被引用文献数
3

近年は日本食の持つヘルシーさが外国人に評価されているが、納豆が好きな外国人はあまりいない。納豆の糸引きが多くの外国人に受け入れられないからである。そこで茨城県は、フランスやドイツ等の諸外国に納豆製品を輸出することを目指して、糸引きの少ない納豆を開発するプロジェクトを立ち上げた。糸引きの少ない納豆を製造する手法には、容器の工夫や糊料の添加などの方法もあるが、我々はメーカーが新たな設備を導入しなくても糸引きの少ない納豆を製造するには納豆菌(バチルス・サブチリス)の育種が必要と考え、継代培養で生じた自然変異株の選抜による育種に取り組んだ。このプロジェクトにおいて我々は、粘性物質の生産量が少ない特殊な納豆菌を選抜し培養することに成功し、IBARAKI ℓst-1と命名し、本菌で発酵させた納豆製品を「豆乃香」と呼称することにした。「豆乃香」とは豆の香りという意味である。「豆乃香」の特性評価を行ったところ、一般的な納豆と比較して粘性物質と粘度は大きく減少し、硬さ・色・栄養成分(ポリアミン)は同程度で、官能検査結果ではパネラーから糸引きが少なく食べやすいという評価を受けた。県内納豆メーカーは糸引きが少ないという特性を活かした「ディップソース、ペースト、ドレッシング等の新たな納豆加工品」の開発にも取り組んでいる。
著者
永田 マリアポーシャ 山下 健一
出版者
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology
雑誌
Synthesiology English edition (ISSN:18830978)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.75-84, 2021 (Released:2021-04-21)
参考文献数
17

家畜の繁殖性改善は、畜産業の生産性向上による食糧供給の安定化とともに、地方の産業振興やバイオエコノミーとしての位置づけなど、幅広い意義を持つ。我々は、牛の繁殖性改善のため、手薄とされる精子側の研究に取り組んだ。研究開発の方向性は、ヒトの不妊治療にかかる報告を参考にして、健全性の高い精子は、運動性も高いという点に着目し、運動している精子を周囲の溶液に流れを生じさせて集合させるという技術を開発することで、初めて人工授精にそのまま使える数の精子の捕集を成功させ、実証試験で良好な受胎成績を得た。併せて、実証試験の中で、受胎に有利な精子の性質を、その泳ぎの形に関係があることを明らかにした。
著者
大野 ヨシ 小野 晃 田中 充
出版者
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology
雑誌
Synthesiology English edition (ISSN:18830978)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.165-171, 2009

米国立標準技術研究所(NIST)で測光標準の研究をされているヨシ大野さんが2008年12月に産総研を訪問された機会に、シンセシオロジー編集委員会の小野委員長と田中委員がインタビューしました。照明分野で今後大きな省エネルギー政策を実行していこうとする米国政府の意欲的な計画と、それに応えていく標準研究者の意気込みが伝わるお話が聞けました。またNISTでの大野さんの研究と産総研の本格研究との間に多くの共通点があることが印象的でした。
著者
花岡 悟一郎 大畑 幸矢 松田 隆宏 縫田 光司 あったらぱどぅん なったぽん
出版者
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology
雑誌
Synthesiology English edition (ISSN:18830978)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.92-104, 2014

この論文では新たに設計される高機能暗号技術が提供する機能や安全性について第三者が理解することが容易でないことが同技術を実社会へ導入する際の大きな障壁となっていることを指摘し、それを軽減するための設計思想について議論を行う。そのような高機能暗号技術の例として代理再暗号化技術を取り上げ、提案する設計手法によってそのような障壁が軽減されていることを論ずる。
著者
三部 幸治
出版者
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology
雑誌
Synthesiology English edition (ISSN:18830978)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.94-104, 2013

1970年代に本格化した業務用ビデオゲームは、さまざまな画像表示手法が投入され独自の進化をしてきた。「TTLロジック」による手法に始まり、「ビットマップ表示方式」によるスペースインベーダーの大ヒットを経て、業務用ゲーム独自の「スプライト表示技術」は市場を広げ、DSP等の高速演算機能を組み込んだ「リアルタイムポリゴン表示」等、他産業より数年早く新技術を投入活用してきた。そして、これら業務用ゲームの技術は、家庭用ゲーム、携帯電話コンテンツ、通信カラオケ等多くの産業に繋がっている。この論文では、これら業務用ビデオゲームの中心となる画像表示手法の進化とその背景を述べる。