著者
吉本 直美 和氣 典二 三田 武 和氣 洋美
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F2(地下空間研究) (ISSN:21856583)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.1-10, 2012 (Released:2012-06-20)
参考文献数
7

この研究は地下空間のQOL,つまり快適性という心理的面から環境設計に役立たせる評価法の開発に関するものである.今回は,副都心線を含む東京メトロ8駅を選び,駅構内とそれにつながる通路を歩いてから2種の質問紙に回答を求めた.質問紙(その1)の結果では,快適感・利便性,不安感,視認性・気づきにくさ,まぶしさ・歩行のしにくさの4つの因子が抽出された.また質問紙(その2)の結果では,案内表示の視認性,地下空間の全体的雰囲気,運賃表・路線図の見えやすさの3因子が抽出された.また質問紙(その1)で抽出された快適感・利便性と不安感は,(その2)の全体的雰囲気との相関が高く,視認性・気づきにくさは,案内表示や運賃表や路線図と相関が高いことが示された.