著者
小川 康一 吉浦 紀晃
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.9-18, 2017-11-30

我々は,大学ネットワーク管理者が利用者のネットワーク機器の状態を把握するため,小型コンピュータとカメラを利用した監視と,その監視情報について移動ロボットを用いて,遠隔操作で収集する手法や自動で収集する手法を提案している.しかし,移動ロボットと監視装置間の通信については,監視装置に蓄積された情報量や,移動ロボットと監視装置間の通信品質が考慮されていないために,移動ロボットとの適切な通信が成立しないという問題点があった.そこで本稿では,移動ロボットの制御により,移動ロボットと監視装置との通信を最適に行うための移動ロボットを制御する手法を提案する.本手法を実装し,大学内での実験により提案手法の有効性を確認した.
著者
松原 義継 武藏 泰雄
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.1-8, 2017-11-30

電子メールサイズの頻度分布を説明するためのモデルを構築した.とある大学の電子メール送信サーバへリクエストされた電子メールのサイズの頻度分布図を 100 バイト単位で作成した.その頻度分布の大きな形からは,ベき則を読み取れる.電子メールヘッダの 1 つである “Content-Type” の内容に基づき,その頻度分布を 4 種類に分解した.この分解に用いた電子メールの送信リクエスト回数は 269,085 (3ヶ月分) である.分解された各頻度分布を説明するためのモデルを作成した.提案モデルでは,送信者は意識的もしくは無意識的に電子メール本文中の新規作成文の桁を正規分布に従い管理する.そのモデルからは概ね受け入れられるフィッティング結果を得られ,さらに実験によりベき則性を有することの結果も得られた.