著者
井田 哲雄 松野 年宏
出版者
一般社団法人日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュ-タソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.p149-163, 1991-03

本論文はMC/LISPと呼ぶCOMMON LISPに基づいて実現されたLISP処理系の翻訳系の構成を述べたものである.翻訳系はプログラム変換系とコード生成系より成っている.LISPのプログラムはFP/Cと呼ぶカテゴリ風プログラムに変換される.次にFP/Cのプログラムが翻訳関数によって翻訳されコード生成が行われる.プログラム変換は実行時の環境を単純なものとするために,および翻訳の過程を形式的に把握するために不可欠である.この考えに基づきLISPの基本的計算機構のプログラム変換の規則とコード生成の規則を形式的に与えている.