著者
渡辺 直明 桑原 誠 桑原 繁
出版者
東京農工大学
雑誌
フィールドサイエンス (ISSN:13473948)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.31-35, 2003-03-25

FM草木のヒダナシタケ目菌類の調査記録をまとめた。FM草木内で採集され,FM大谷山施設棟に保管された標本は21科59属88種であった。西田(1963)や群馬県立自然史博物館(1998)の菌類リストの報告と比較すると,未記録のものが11種あった。
著者
川部 眞登 有江 力
出版者
東京農工大学
雑誌
フィールドサイエンス (ISSN:13473948)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.25-32, 2003-12-20
被引用文献数
1

チリ共和国,地域I(タラパカ)および地域V(アコンカグア)の圃場において栽培種トマト(Lycopersicon esculentum)の採集を行った。また,地域Iの標高1-1,000mおよび2,000-3,700mのフィールドにおいて,野生種トマト(L. peruvianumおよびL. chilense)をそれぞれ採集した。
著者
谷脇 徹 興津 真行 細田 浩司 阿部 豊
出版者
東京農工大学
雑誌
フィールドサイエンス (ISSN:13473948)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.25-30, 2003-03-25
被引用文献数
2 1

マツノマダラカミキリの羽化脱出消長を,東京都府中市では供試丸太をビニールシートで被ったビニ区で1999〜2002年に,林内区で2001年と2002年に,林外区と25℃恒温条件の恒温区で2002年に,茨城県那珂郡那珂町の林内区と茨城県下館市の林外区で1999〜2002年に調査した。供試丸太の網室搬入時期は,那珂町と下館市では冬期の伐倒直後であったが,府中市では5月下旬〜6月上旬であった。すべての調査区を設けた2002年の府中市では,脱出初日は林外区,50%羽化日は恒温区が最も早く,脱出初日から最終日までの日数は林外区で最も多く,ビニ区で最も少なくなり,同一地域でも環境や処理方法を変えると羽化脱出の傾向が異なることが確認された。4年間調査を行った府中市のビニ区,那珂町の林内区,下館市の林外区を比較すると,50%羽化日の平均は下館市が最も早く,有効積算温量が最も小さかった。林外では直射日光の影響でカミキリが実際に得る温量が多くなり,羽化脱出時期も早くなると考えられた。性比は高温少雨の年には小さくなった。また,府中市のビニ区と下館市の林外区では2000年から2002年にかけて同様の傾向を示した。
著者
谷脇 徹
出版者
東京農工大学
雑誌
フィールドサイエンス (ISSN:13473948)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.9-15, 2006-03-31

アカマツ丸太におけるクロタマムシ(以下クロタマ)および穿孔虫類4種の直径階別および樹皮厚別の脱出孔分布を調査した。脱出孔密度はマツノマダラカミキリ(以下マダラ)では細くて樹皮の薄い部分,ムナクポカミキリ(以下ムナクボ)およびオオゾウムシでは太くて樹皮の厚い部分,クロタマではこれらの中間的な部分で高かった。ウバタマムシの脱出孔密度が高かったのは,太くて中間的な樹皮厚の部分であった。丸太単木ごとにみるとクロタマとムナクボの脱出孔はほとんど混在しなかった。一方,クロタマとマダラの脱出孔には混在が認められ,幼虫期における生息域の重なりが推察された。タロタマの脱出孔分布は,基本的には親成虫の産卵様式に依存すると考えられるが,マダラとの脱出孔の最大混在密度が直線回帰されたことから,種間関係によってクロタマ本来の脱出孔の分布型が変化した可能性がある。
著者
石井 隆寛 桑原 繁 桑原 誠 内田 武次 熊倉 充
出版者
東京農工大学
雑誌
フィールドサイエンス (ISSN:13473948)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.31-36, 2002-10-25

東京農工大学農学部付属広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター(FSセンター),FM大谷山(旧大谷山演習林),FM草木(旧草木演習林),FM唐沢山(旧唐沢山演習林),FM秩父(旧埼玉演習林)およびFM多摩丘陵(旧波丘地試験地)において,底生水生昆虫の種類と生息状況が2002年に調査された。その結果,61種の水生昆虫が,合計944頭捕獲され,標本として保管された。