著者
桑原 誠
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、チタン酸バリウム(BaTiO_3:以下、BTO)ナノ結晶粒子(<10nm)が水熱条件下でエピタキシャル結合(粒子同士が3次元的に結晶方位を揃えて結合する)を起こす現象の確認と、その現象を利用したSrTiO_3(STO)単結晶基板へのBTOナノ結晶エピタキシャル薄膜(及びピラー)の作製を目的としたものである。主要な成果として、(1)水/エタノール系加熱条件下(150℃)でBTOナノ結晶を合成すると数100個のBTO結晶(20-50nm)がエピタキシャル結合した凝集体が得られること、(2)電気泳動堆積(EPD)法によりSTO基板上に作製したBTOナノ結晶粒子薄膜を大気中600℃以上で熱処理するとBTOナノ結晶エピタキシャル薄膜が得られること、及び(3)EPD法で作製した5-10nm-BTOナノ結晶薄膜のKOH熱水処理(150℃)によるエピタキシャル薄膜化(単結晶化)の可能性を示す結果が得られた。これらの結果より、BTO結晶のエピタキシャル結合現象を用いた単結晶ピラーの合成が可能であることを確認することができた。
著者
渡辺 直明 桑原 誠 桑原 繁
出版者
東京農工大学
雑誌
フィールドサイエンス (ISSN:13473948)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.31-35, 2003-03-25

FM草木のヒダナシタケ目菌類の調査記録をまとめた。FM草木内で採集され,FM大谷山施設棟に保管された標本は21科59属88種であった。西田(1963)や群馬県立自然史博物館(1998)の菌類リストの報告と比較すると,未記録のものが11種あった。
著者
山下 政克 桑原 誠 鈴木 淳平
出版者
愛媛大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

CD4 T細胞は抗原を認識して活性化すると、細胞内のエネルギー代謝系路を変化させ増殖することが知られている。しかし、CD4 T細胞の機能分化におけるエネルギー代謝経路変化の役割は不明であった。今回、私たちはグルタミン代謝のヘルパーT細胞(Th)サブセット分化における役割を解析し、グルタミン代謝によって作り出されるα-ケトグルタル酸が、サイトカイン遺伝子座のエピゲノム状態を制御することでTh分化を調節していることを見いだした。
著者
桑原 誠
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
窯業協會誌 (ISSN:00090255)
巻号頁・発行日
vol.90, no.1044, pp.469-476, 1982
被引用文献数
2 4

ビス (シュウ酸) 酸化チタン (IV) バリウム, BaTiO(C<sub>2</sub>O<sub>4</sub>)<sub>2</sub>・4H<sub>2</sub>Oを出発原料とし, アンチモン (Sb) あるいはニオブ (Nb) を半導体化元素として用いて調製した多孔質チタン酸バリウム (BaTiO<sub>3</sub>) セラミックスで平均粒径2-5μmの特定の組織をもつものは7-8けたに達する非常に大きなPTCR (正の抵抗温度係数) 効果を示すことが見いだされている. この多孔質材料におけるPTCR効果の大きさは, その材料の平均粒径及びち密度 (焼結密度) に対して大きく変動することから, 大きなPTCR効果を示す材料を得るにはその粒径, 焼結密度を適当な値とすべくその調製条件を制御する必要がある. 特にBaTiO<sub>3</sub>出発粉体中の不純物および粒子径の不均一は焼結粒子の異常粒成長を引き起こし, 大きなPTCR効果を得るための障害となる. ここでは多孔質材料に関する実験結果を基礎に, 一般的にBaTiO<sub>3</sub>セラミックスのPTCR効果の大きさに重大な影響を与えると思われる幾つかの要因, 特に添加物や組織の不均一性の観点から, その作用様式について論ずる.
著者
石井 隆寛 桑原 繁 桑原 誠 内田 武次 熊倉 充
出版者
東京農工大学
雑誌
フィールドサイエンス (ISSN:13473948)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.31-36, 2002-10-25

東京農工大学農学部付属広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター(FSセンター),FM大谷山(旧大谷山演習林),FM草木(旧草木演習林),FM唐沢山(旧唐沢山演習林),FM秩父(旧埼玉演習林)およびFM多摩丘陵(旧波丘地試験地)において,底生水生昆虫の種類と生息状況が2002年に調査された。その結果,61種の水生昆虫が,合計944頭捕獲され,標本として保管された。