著者
園木 一男 中島 左代里 内藤 徹 高田 豊 横田 誠
出版者
九州歯科学会
雑誌
九州歯科学会総会抄録プログラム 第63回九州歯科学会総会
巻号頁・発行日
pp.11, 2003 (Released:2004-06-21)

糖尿病患者は、酸化ストレスのため動脈硬化を起こしやすい。歯周病は心血管疾忠の危険因子である。そこで、歯周病を持つ糖尿病患者5名(年齢49.2歳、男性4名、女性1名)と非糖尿病患者6名(年齢60.4歳、男性2名、女性4名)に歯周病治療を行い、治療の前後で血糖、脂質および酸化ストレスの変化を検討した。治療後、歯周ポケット、出血指数は両群とも有意に減少した。歯周病治療は糖尿病群の血糖コントロールや脂質に影響しなかったが、糖尿病群で過酸化脂質を改善し、両群で抗MDA-LDL抗体を有意に低下させた。糖尿病患者は歯周病の合併によりさらに酸化ストレスを受けているが、歯周病治療により酸化ストレスが改善されることが示唆された。