著者
石橋 佐枝子 若林 慎一郎 内藤 徹 鹿野 輝三
出版者
金城学院大学
雑誌
研究所紀要 (ISSN:13434020)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.11-19, 1999-03-20

This study attempted to clarify the lasting effects of past victimization experiences (being bullied by peers) and its relationship to anthropophobic tendencies. Questionnaires were administered to college students to determine whether or not having peer victimization experiences resulted in lasting effects, and if so, how these effects correlated with anthropophobic tendencies. According to these results, students who have experienced bullying do have long-lasting effects to suffer from various physica1,behavioral, social and psychological symptoms. In addition, students who have experienced peer victimization have stronger anthropophobic tendencies than do others. However, those students who regarded themselves as having become more patient by having been bullied did not have stronger anthropophobic tendencies. Therefore, this study suggests that those who see themselves as having gained something positive from being bullied will experiences less maladjustment. These results were applied to the model of Sedikides (1992), which explains that depression caused by bullying produces momentary negative self-evaluation, which in turn creates uncertainty about one's self-worth. This instigates self-perception processes that result in heightened self-focused attention. This self-forcused attention will result in producing the anthropophobic tendency.
著者
園木 一男 中島 左代里 内藤 徹 高田 豊 横田 誠
出版者
九州歯科学会
雑誌
九州歯科学会総会抄録プログラム 第63回九州歯科学会総会
巻号頁・発行日
pp.11, 2003 (Released:2004-06-21)

糖尿病患者は、酸化ストレスのため動脈硬化を起こしやすい。歯周病は心血管疾忠の危険因子である。そこで、歯周病を持つ糖尿病患者5名(年齢49.2歳、男性4名、女性1名)と非糖尿病患者6名(年齢60.4歳、男性2名、女性4名)に歯周病治療を行い、治療の前後で血糖、脂質および酸化ストレスの変化を検討した。治療後、歯周ポケット、出血指数は両群とも有意に減少した。歯周病治療は糖尿病群の血糖コントロールや脂質に影響しなかったが、糖尿病群で過酸化脂質を改善し、両群で抗MDA-LDL抗体を有意に低下させた。糖尿病患者は歯周病の合併によりさらに酸化ストレスを受けているが、歯周病治療により酸化ストレスが改善されることが示唆された。
著者
内藤 徹 Tohru Naito
出版者
同志社大学商学会
雑誌
同志社商学 = Doshisha Shogaku (The Doshisha Business Review) (ISSN:03872858)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.713-731, 2021-09-17

本論文は,2017年に発生した九州北部豪雨で被災し,一部不通となった日田彦山線(添田-夜明)の利便性の低下を金銭評価するものである.推定には日田彦山線の沿線の公示地価のパネルデータをもとに差の差分法(DID)を用いて推定した.推定の結果,不通による利便性の影響は確認されたが,必ずしも大きい影響とは言えないことを示した.
著者
鈴木 奈央 米田 雅裕 内藤 徹 吉兼 透 岩元 知之 廣藤 卓雄
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.2-8, 2008-01-30
被引用文献数
6

福岡歯科大学では,口臭クリニック受診患者に対して初診時に自己記入式の口臭問診票を用い,口臭の診断と治療に役立てている.本研究では,これまでに得られた回答結果をまとめて臨床診断別に分類し,患者の自覚症状や生活習慣について検討した.その結果,仮性口臭症患者では,口臭を意識したきっかけが「自分で気づいた」である者が真性口臭症患者に比べて多く(ρ<0.05),また口臭を意識するために社会生活や対人関係に支障をきたしている傾向が認められた.口腔内自覚症状では,口腔由来病的口臭患者に歯肉出血や齲蝕などの歯科的項目に高い訴え率が認められ,仮性口臭患者では「痛い歯がある」や「変な味がする」など感覚的な訴えが特徴的に認められた.生活習慣に関する質問では,仮性口臭症患者に集中できる趣味をもたない者が多くみられ(ρ<0.05),また半数以上が口臭以外にも身辺に悩みがあると回答した(ρ<0.05).さらに仮性口臭症では「あなたのまわりに口臭の強い人はいますか」という質問に対して「はい」と答えた者が真性口臭症よりも少なく(ρ<0.01),仮性口臭症患者には実際の口臭を知らない者も多いことが示唆された.今回口臭問診票の結果を検討したところ,臨床診断別に特徴のある回答が得られ,これらが患者情報の把握と口臭の診断や治療計画に役立つことが明らかになった.
著者
中島 左代里 天野 めぐみ 伊東 憲子 橘川 英一郎 菅 義浩 立川 智美 西郡 武史 原田 真紀子 堀 明日香 本城 祐子 内藤 徹 日高 理智 横田 誠
出版者
九州歯科学会
雑誌
九州歯科学会総会抄録プログラム 第62回九州歯科学会総会
巻号頁・発行日
pp.25, 2002 (Released:2004-02-20)

我々は, 北九州市内の小学生253人を対象に, 歯周病学的パラメータのPMA index, CPI, Plaque indexと口呼吸が疑われる徴候の口唇閉鎖困難, 鼻閉塞, 前歯部唇側歯肉増殖, テンションリッジ, 前歯部齲蝕, 口唇乾燥, 口臭, 高口蓋を調査し, その関係を検討した. その結果, Plaque indexの値は, 口呼吸の原因になるとされる口唇閉鎖困難が認められる者はそうでない者に比べて有意に高値であり, 口呼吸の結果生じるとされる前歯部唇側歯肉増殖, テンションリッジ, 前歯部齲蝕においても, 徴候がある者はない者に比べて有意に高値であった. また, 鼻閉塞が認められた者は少なく, 鼻性口呼吸を行っている者は少ないと考えられた.
著者
内藤 徹 Tohru Naito
出版者
同志社大学商学会
雑誌
同志社商学 = Doshisha Shogaku (The Doshisha Business Review) (ISSN:03872858)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.277-288, 2020-09-23

本調査は同志社大学商学部の受講生に対し,遠隔授業の受講環境について実態調査したものである.コロナウィルスの感染拡大により,各地の大学の多くは遠隔授業に移行したが,発信側の状況に比べ受講側の状況については情報が希薄である.そこで,同志社大学の商学部学生にアンケートを行い,4月時点での受講環境について明らかにした.
著者
水戸 康夫 進本 眞文 内藤 徹
出版者
九州共立大学
雑誌
九州共立大学経済学部紀要 (ISSN:13402641)
巻号頁・発行日
vol.97, pp.19-33, 2004-06-30

本論は、先手後手のある逐次手番ゲームにおいて、後手番のプレイヤーの選択行動に注目した。「被験者が実際に合理的な行動を選択するのか」について実験を行ない、実験の結果、必ずしも被験者は合理的な選択行動を行わないことを確認した。被験者が非合理な選択を行なう理由として、「負けることの忌避」動機が重要であることを見いだした。これは、「負けることの忌避」動機という感情要因が、より多くのボーナス点という理性要因よりも重視されうることを示唆している。
著者
稲垣 幸司 内藤 徹 石原 裕一 金子 高士 中山 洋平 山本 龍生 吉成 伸夫 森田 学 栗原 英見
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.201-219, 2018-12-28 (Released:2018-12-28)
参考文献数
50
被引用文献数
1

日本歯周病学会では2006年に定めた歯周病分類システムの中で,「喫煙は歯周病の最大の環境リスクファクターである」という認識に基づき,リスクファクターによる歯周炎の分類の1つとして喫煙関連歯周炎を提示した。喫煙が関連する歯周炎に対する歯周治療において,患者の喫煙状況の確認,喫煙者への喫煙の健康障害についての情報提供による禁煙支援は,歯周治療の反応や予後を良好に維持するため,重要である。本論文では,喫煙に関連する国情,喫煙者の動向,禁煙支援教育の現状,歯科における禁煙支援の効果に関するエビデンスおよび歯周治療における禁煙支援の手順を概説する。
著者
内藤 真理子 川原 玲子 井手口 博 上田 和茂 鶴田 靖 吉永 久秋 内藤 徹 木村 光孝
出版者
一般社団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.625-630, 1997

児童の食習慣を検討する目的で,北九州市内の公立小学校に通学する3年生から6年生までの児童,男児1,336名,女児1,248名,計2,584名を対象に,質問票による調査を実施した。<BR>「朝ごはんを食べない」と回答した児童は5%前後であり,平成4年度の調査結果と比較して著しい変化はなかった。「やわらかいものを食べる」あるいは「かたいものをあまり食べない」と回答した率は50%前後であり,全般に女児に高く認められる傾向にあった。「食べる速さがはやい」と回答した率は20%前後であり,男児の率が有意に高く認められた。「食べるときにあまりかまない」と回答した率は10%前後であり,男児に対して有意に高く認められた。「インスタント食品をよく食べる」と回答した率は15%前後であり,全般に男児に高く認められる傾向にあった。学年の上昇にともない,主食の中でごはんを「一番好き」と回答した率が上昇する傾向にあった。それぞれの設問における男女児間の回答の違いは,全般に6年生でその差が減少する傾向にあった。<BR>児童を取り巻く環境や状況の変化が食習慣に影響を及ぼすことが示唆されたことから,早期からの段階を追った「食育」の過程において,この時期に好ましい食習慣の確立をはかることが重要であると思われた。
著者
米田 雅裕 泉 利雄 鈴木 奈央 内藤 徹 山田 和彦 岡田 一三 岩元 知之 桝尾 陽介 小島 寛 阿南 壽 廣藤 卓雄
出版者
特定非営利活動法人日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.168-175, 2009-04-30
参考文献数
24
被引用文献数
2

歯科医療では観血処置の頻度が高く,注射針や鋭利な器具の使用により針刺し・切創の危険もある.血液媒介感染の危険のある針刺し・切創等を効果的に防止するためには,施設における現状把握とその対策の評価を行う必要がある.今回,福岡歯科大学医科歯科総合病院の感染制御チーム(ICT)が中心となって,本院の針刺し・切創等の事故状況を分析し,さらに改善策を検討してその効果を確認した.平成14年から平成19年に本院で提出された感染事故報告書を基に集計を行った.6年間で計80件の針刺し・切創が報告され,月別では11月,曜日別では火曜日,時間帯では午前11時台に多く発生していることが明らかになった.事故に関連した器材では注射針が最も多く,縫合針,スケーラーチップ・バー類がこれに続いた.受傷者の職種別割合では医師・歯科医師が最も多く,臨床実習に参加している短期大学学生,歯学部学生がこれに続いた.事故時の作業内容では片づけ中が最も多かったが,これは実習生が片づけに参加していることも原因の一つだと考えられる.これらの現状を踏まえ,本学では医療安全に関するマニュアルの整備を行い,針刺し・切創防止のための講義や講演会を実施している.さらに平成17年からは注射針の取り扱いを職員に限定し,実習生の注射針の取り扱いを禁止した.その結果,平成18年から平成19年にかけて針刺し・切創が減少し,特に短期大学学生による事故が減少した.一方,事故が発生しても未報告のケースもあると考えられるので,今後は,事故が発生したときには迅速な報告を促す必要があると思われる.また,ヒューマンエラーはゼロにできないことから安全装置の開発や導入も必要であると考えられる.
著者
廣藤 卓雄 米田 雅裕 内藤 徹 武内 哲二 山田 和彦 鈴木 奈央 松葉 健一 吉兼 透
出版者
福岡歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

高齢者肺炎の多くは誤嚥性と言われ、予防には口腔ケアが効果的とされている。施設における誤嚥性肺炎の発症につき、その頻度、介護度との関係、発症の時期を検討し、口腔ケアとの関係や、口腔内細菌の誤嚥性肺炎への関与の一部を明らかにした。また、同様の方法を用いて、高齢者・障害者の方に多く認められる口臭との関連性についても心理的、生活習慣的側面を踏まえて細菌学的に解析した。