- 著者
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中山 緑朗
- 出版者
- 作新学院大学
- 雑誌
- 作新学院大学紀要 (ISSN:09171800)
- 巻号頁・発行日
- vol.16, pp.1-19, 2006-03-23
1232年に制定された鎌倉幕府法である『御成敗式目』は、唐律の影響下に成立した公家法を継承した面もある。条文に用いられている漢語語彙を検討すると、(1)古代中国の歴史書に共通する伝統的な漢語、(2)伝統的な漢語であるが、意味などが日本的に変容した<和化漢語>、(3)中国での用例を見ない<和製漢語>、の三種に分類することができる。本稿では(2)(3)について検証する。