著者
佐藤 瑠威
出版者
別府大学会
雑誌
別府大学紀要 (ISSN:02864983)
巻号頁・発行日
no.55, pp.189-198, 2014-02

研究ノート哲学と反哲学知識愛神と人間と世界哲学と宗教と科学歴史信仰19世紀における個別諸科学の成立と発展によって、長い間ヨーロッパにおいて学問の中心的位置を占めてきた哲学は、かつての位置を失い、さらにはその存在理由さえ疑われている。本稿では哲学の存在理由を弁証する立場から、哲学に残された重要な主題として「生きる意味」の問題を取り上げ、なぜ哲学が宗教に委ねるのではなく、この問題を自ら考察すべきであるかを論じる。
著者
林 眞帆
出版者
別府大学会
雑誌
別府大学紀要 (ISSN:02864983)
巻号頁・発行日
no.53, pp.87-95, 2012-02 (Released:2012-06-25)

本稿は、日本生命財団高齢社会実践的研究助成を受けて実施した研究の成果に依拠し、滋養的環境の中で生きる認知症高齢者の世界について、C.ジャーメインの生態学的視座をもとに「時間・空間」の側面から考察した。結果として、認知症高齢者の生きる世界は、過去・現在の時空間を往還しながら生を育む本人とそれを支持する滋養的環境の存在によって形成されていることがわかった。