著者
渡辺 扇之介 渡邊 芳英 Sennosuke Watanabe Yoshihide Watanabe
出版者
同志社大学理工学研究所
雑誌
同志社大学理工学研究報告 = The Science and Engineering Review of Doshisha University (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.166-170, 2013-07-31

組合せ最適化問題の多くは,線形計画問題として定式化することができるため,それぞれの問題に合った組合せ論的アルゴリズムだけでなく,線形計画問題におけるアルゴリズムを使っても解くことが出来る.本論文で取り上げる最適化問題は,フローネットワークにおける最適化問題の代表例である最短路問題と最長路問題である.最短路問題とは重みが最小となる道を求める問題で,最長路問題とはその逆に,重みが最大となる道を求める問題である.本研究の目的は,最短路問題と最長路問題の線形計画問題としての定式化と,最長路問題を解く組合せ論的アルゴリズムを見つけることである.本論文では,最短路問題の線形計画問題としての定式化は与えるが,最長路問題については,線形計画問題としてではない定式化を与えるにとどまる.最長路問題については,組合せ論的アルゴリズムを与える.
著者
福原 理宏 三木 光範 横内 久猛 廣安 知之 Michihiro Fukuhara Mitsunori Miki Hisatake Yokouchi Tomoyuki Hiroyasu
出版者
同志社大学理工学研究所
雑誌
同志社大学理工学研究報告 = The Science and Engineering Review of Doshisha University (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.185-190, 2013-01-31

本稿では、ストループテストによって生じる認知的葛藤が脳血流に及ぼす影響を、fNIRSを用いた多点計測によって検討を行なった.ストループテストでは、言語処理に関わるブローカ野を含んだ左半球下前頭回付近の脳活動が活性化するとされている.そのことから、この部位における脳血流変化の計測は多数行われている.しかし,fNIRSを用いた他の部位を含めた検討や、反応時間と脳血流の関連については十分に検討されていない.そこで本稿では、多点計測可能なfNIRS装置を用いて前頭部と側頭部におけるストループテスト時の脳血流変化の計測を行った.その結果、不一致課題時における脳血流変化は、一致課題時と比較して脳全体で大きく活性化することが分かった.また不一致課題時に、反応時間が速いほど脳血流変化が大きいことが分かった.