著者
菅原 麻衣子 三木 光範 廣安 知之 スガハラ マイコ ミキ ミツノリ ヒロヤス トモユキ Sugahara Maiko Miki Mitsunori Hiroyasu Tomoyuki
出版者
同志社大学理工学研究所
雑誌
同志社大学理工学研究報告 (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.16-23, 2009-04-30

近年、浴衣のデザインは伝統的な固定したデザインから様々なデザインへと変わった。顧客は浴衣に対してデザインを重要視しており、顧客の好みに合わせた浴衣をデザインすることは有用である。しかし、好みの浴衣に対するイメージが曖昧な場合が多い。そこで本研究では、提示される浴衣を評価するだけで簡単に好みの浴衣をデザインするシステムを提案する。その手法として、対話型遺伝的アルゴリズムを用いる。提案システムは、ユーザシステムの評価実験の結果より、提案システムは浴衣のデザインにおいて有効であることが示された。また実験後、追加機能を提案し検証実験を行った。この実験結果から、追加機能の有効性が示された。In recent years, the design of yukata changed from the fixed traditional designs to various designs. People are interested in the design of yukata. It is useful to design a yukata suitable for each preference. But, in many cases, people have ambiguous image for their favorite yukata, it is difficult to make their favorite design. We propose a yukata design system using an Interactive Genetic Algorithm (IGA). The proposed system is for designing a yukata to suit user's taste. From the assessment experiment of the system, it was found that the proposed system proved to be effective in the designing of a yukata. In addition, we proposed additional functions that allow obi (sash) color mutation partially in search for the solution. And the experimental results showed the effectiveness of the additional functions.
著者
菅原 麻衣子 三木 光範 廣安 知之
出版者
同志社大学理工学研究所
雑誌
同志社大学理工学研究報告 (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.16-23, 2009-04

近年、浴衣のデザインは伝統的な固定したデザインから様々なデザインへと変わった。顧客は浴衣に対してデザインを重要視しており、顧客の好みに合わせた浴衣をデザインすることは有用である。しかし、好みの浴衣に対するイメージが曖昧な場合が多い。そこで本研究では、提示される浴衣を評価するだけで簡単に好みの浴衣をデザインするシステムを提案する。その手法として、対話型遺伝的アルゴリズムを用いる。提案システムは、ユーザシステムの評価実験の結果より、提案システムは浴衣のデザインにおいて有効であることが示された。また実験後、追加機能を提案し検証実験を行った。この実験結果から、追加機能の有効性が示された。In recent years, the design of yukata changed from the fixed traditional designs to various designs. People are interested in the design of yukata. It is useful to design a yukata suitable for each preference. But, in many cases, people have ambiguous image for their favorite yukata, it is difficult to make their favorite design. We propose a yukata design system using an Interactive Genetic Algorithm (IGA). The proposed system is for designing a yukata to suit user's taste. From the assessment experiment of the system, it was found that the proposed system proved to be effective in the designing of a yukata. In addition, we proposed additional functions that allow obi (sash) color mutation partially in search for the solution. And the experimental results showed the effectiveness of the additional functions.
著者
伊藤 拓也 高岡 正憲
出版者
同志社大学
雑誌
同志社大学理工学研究報告 (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.1-8, 2009-04

アーチェリーにおいてフィンガーリリースを行う場合、弦が指から離れることで左右方向にも押す力が生じる。アーチェリー競技者はこの逸脱を,的を真に狙わないことで埋め合わせをしなければならず、これらはアーチェリーパラドックスと呼ばれている。さらに引き込まれた弦が放されると、矢のポイントによる慣性力によって圧縮荷重が生じ、グリップとの相互作用を複雑にする.矢は弓の回りを曲がることで接触を避けるために正確な周期で振動させるべく,調整されなければならない。弓矢のパラメータとフィンガーリリースにおける矢の動きの依存性を知ることは重要である。我々は先にあるアーチェリーパラドックスの動力学モデルをアーチェリー競技者にとってより適合させるために改善した。我々のモデルには題名にもあるようにフィンガーリリースだけでなく弦の二次元運動も考慮に入れている。最良の状態に調整された値を得るために,我々は弓矢のパラメータとフィンガーリリースにおける矢の動きの依存性について調べた。In archery, when using a finger release, there is a force pushing the bowstring to the lateral direction away from the fingers. An archer must compensate this deviation by not really aiming at a target, which is called "The Archers Paradox". Furthermore, when the drawn bowstring is released, a compression force is applied due to the inertia of the point of an arrow, which makes the interaction with a grip complex. An arrow must be coordinated correctly to oscillate at just the right frequency to avoid the interaction by bending around the bow. It is important to know the dependence of arrow motion on bow-arrow parameters and finger release.We propose a dynamical model for the archery paradox, improving previous models to be more suitable for archers. The tilted motions in the finger release as well as the two-dimensional motions of the bowstring are considered in our model. To obtain tuned values, we have investigated the dependence of arrow's motion on the bow-arrow parameters and the finger release.
著者
渡辺 扇之介 渡邊 芳英 Sennosuke Watanabe Yoshihide Watanabe
出版者
同志社大学理工学研究所
雑誌
同志社大学理工学研究報告 = The Science and Engineering Review of Doshisha University (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.166-170, 2013-07-31

組合せ最適化問題の多くは,線形計画問題として定式化することができるため,それぞれの問題に合った組合せ論的アルゴリズムだけでなく,線形計画問題におけるアルゴリズムを使っても解くことが出来る.本論文で取り上げる最適化問題は,フローネットワークにおける最適化問題の代表例である最短路問題と最長路問題である.最短路問題とは重みが最小となる道を求める問題で,最長路問題とはその逆に,重みが最大となる道を求める問題である.本研究の目的は,最短路問題と最長路問題の線形計画問題としての定式化と,最長路問題を解く組合せ論的アルゴリズムを見つけることである.本論文では,最短路問題の線形計画問題としての定式化は与えるが,最長路問題については,線形計画問題としてではない定式化を与えるにとどまる.最長路問題については,組合せ論的アルゴリズムを与える.
著者
橋本 歩 平崎 憲範 辻本 洋行 萩原 明郎
出版者
同志社大学理工学研究所
雑誌
同志社大学理工学研究報告 (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.82-87, 2009-07

今日、一般的に手術中の出血部位に局所投与される止血材は、動物由来のコラーゲン製材やヒト血液成分製材である。これらのコラーゲンや血液成分は体組織を構成する基本的たんぱく質であり、生体適合性に優れる。しかし、上記の製材がヒト感染性のあるウイルスやプリオンなどの感染性因子を含む可能性があることは、臨床的には重大な問題点である。この感染性因子の危険性を軽減するために、われわれは「キトサン・スポンジ」というキトサン由来の新規の止血材を開発した。キトサンは動物やヒトではなく甲殻類由来であるので、ヒト感染性因子を含む危険性は非常に低い。キトサンスポンジは、凍結乾燥法によって作成され、止血材としての基本的な二つの性質について、臨床的に最も一般的な止血材の一つであるフィブリン糊との比較において評価された。その第一番目の性質の組織接着力はせん断応力で評価し、第2番目の性質の止血力は腎臓からの出血モデルで比較した。これらの二つの性質は両者間で殆ど同じであった。これらの結果から、キトサン・スポンジは、フィブリン糊に匹敵する止血効果を持ち、「感染性因子を含まない」新規の止血材となる可能性があると考えられる。
著者
福原 理宏 三木 光範 横内 久猛 廣安 知之 Michihiro Fukuhara Mitsunori Miki Hisatake Yokouchi Tomoyuki Hiroyasu
出版者
同志社大学理工学研究所
雑誌
同志社大学理工学研究報告 = The Science and Engineering Review of Doshisha University (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.185-190, 2013-01-31

本稿では、ストループテストによって生じる認知的葛藤が脳血流に及ぼす影響を、fNIRSを用いた多点計測によって検討を行なった.ストループテストでは、言語処理に関わるブローカ野を含んだ左半球下前頭回付近の脳活動が活性化するとされている.そのことから、この部位における脳血流変化の計測は多数行われている.しかし,fNIRSを用いた他の部位を含めた検討や、反応時間と脳血流の関連については十分に検討されていない.そこで本稿では、多点計測可能なfNIRS装置を用いて前頭部と側頭部におけるストループテスト時の脳血流変化の計測を行った.その結果、不一致課題時における脳血流変化は、一致課題時と比較して脳全体で大きく活性化することが分かった.また不一致課題時に、反応時間が速いほど脳血流変化が大きいことが分かった.
著者
平田 勝哉 渕 拓也 大西 祐介 多久島 朗 佐藤 誠司 舟木 治郎
出版者
同志社大学
雑誌
同志社大学理工学研究報告 (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.1-8, 2010-04

本論分は,任意回転軸を持った三次元ファンの翼表面上の微小な非定常圧力の測定技術を確立するための基礎研究である.作動流体は空気であり,任意の姿勢で回転する圧力センサは,二重のシュラウドシステムによりしっかり密封する.その任意の姿勢による回転運動は,圧力センサを片持支持部材に埋め込むことによって作られ,それは回転円盤につながれている.結論として,我々は,圧力センサからの信号の無効成分である遠心力効果や重力効果が,主要な支配的である影響であると定量的に決めた.This paper concerns a fundamental approach to develop the measuring technology for minute fluctuating pressures on the three-dimensional blade surfaces of the fan which rotates with an arbitrary rotation-axis direction. Using air as working fluid, a pressure transducer rotating with an arbitrary attitude is closely sealed by a twofold shroud system. The rotational motion with an arbitrary attitude is produced by fixing the pressure transducer to the cantilever which is connected to a motor-driven disc. To conclude, we have quantitatively determined governing effects upon the non-effective component of the pressure-transducer signal, which are the centrifugal-force and the gravitational-force effects.
著者
山本 俊樹 津田 博史 ヤマモト トシキ ツダ ヒロシ Yamamoto Toshiki Tsuda Hiroshi
出版者
同志社大学ハリス理化学研究所
雑誌
同志社大学ハリス理化学研究報告 = The Harris science review of Doshisha University (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.29-40, 2015-04

観光産業は、日本の主要産業であるが、平成18年度に旅行消費額が30兆円に至ったものの、平成22年度は、約24兆円へと低下した。そのため、日本政府は、観光産業の活性化を図るため「平成28年度までに国内における旅行消費額を30兆円に拡大する。」という観光立国推進計画を平成24年3月30日に発表した。一方、昨今、ネット社会が急速に広がる中、cyber worldを利用したビジネスが急速に拡大してきており、観光産業においても例外ではない。ここ最近では、各旅行会社が企画・運営している旅行プランに満足できず、旅行会社に企画してもらうのではなく、自分で旅行プランを立てる人の数が増加してきている。このような人々は個人旅行者と呼ばれ、個人旅行者の多くはインターネットを利用して宿泊場所や宿泊プランの予約を行いつつある。今後のIT産業の発展を考慮に入れると、このようにインターネットを通して宿泊予約をする個人旅行者の数が増加することが予想される。そこで、本研究では、世界的な観光都市である京都の宿泊施設に焦点を当てた。京都を訪問する観光客は個人旅行者の割合が多いのが特徴である。Webサイトから収集した京都市内の宿泊施設の宿泊プランの空室数と価格のデータを用いて、京都市内の宿泊施設の客室稼働率と経済規模を日次で推定することを試みた。推定した客室稼働率と経済規模から季節変動や曜日効果などを見出したと共に、京都駅からの距離や宿泊施設の規模などで宿泊施設を分類することにより、新しい知見が得られた。Tourism is a key industry in Japan. However, although domestic travel expenditure reached 30 trillion yen in fiscal 2006, it subsequently declined to approximately 24 trillion yen in fiscal 2010. For this reason, on March 30, 2012, the Japanese government announced a tourism nation promotion plan to stimulate the tourism industry with the objective of increasing domestic travel expenditure to 30 trillion yen by fiscal 2016. At the same time, the rapid spread of the Internet in society has brought a rapid expansion of business conducted utilizing the cyber world, with the tourism industry being no exception. In recent years, the number of people who are not satisfied with tours planned and operated by travel agencies and who construct their own travel plans instead of relying on travel agencies has been increasing. Many of these people, called free independent travelers, are using the Internet to book lodgings. Taking into account future developments in the IT industry, an increase in the number of such individual travelers is expected. Accordingly, the present study focuses on lodging facilities in Kyoto City, a global tourism destination. A large proportion of the tourists who visit Kyoto are individual travelers. Using data on the number of room vacancies and prices for accommodation packages at lodging facilities in Kyoto City collected from websites, we estimated the daily occupancy rates of lodging facilities and the economic scale of Kyoto City. From these estimates, we could also gain such information as seasonal variations and day-of-the-week effects. Additional information was obtained by classifying lodging facilities according to factors such as their distance from Kyoto Station and the number of rooms of lodging facility.
著者
廣安 知之 真島 希実 山本 詩子
出版者
同志社大学
雑誌
同志社大学理工学研究報告 (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.240-247, 2013-10

本稿では,言語性ワーキングメモリ課題であるリーディングスパンテストを用いて,ワーキングメモリ容量と脳血流の関係の検討を行った.脳血流量変化は脳活動を評価する指標の一つである.機能的近赤外分光法(fNIRS)は,脳血流の変化を検出するための非侵襲装置である.そのため,脳活動の活性化領域を把握することができる.本稿では,前頭前野背外側部(DLPFC)と左下前頭回(LIFG)を関心領域(ROI)として着目した.これらの関心領域の機能的な活性化はfNIRSを用いて検討した.DLPFCは注意の維持を行い,LIFGは言語処理を司るとされている.実験により以下の3点が得られた.まず,DLPFCとRSTの間で機能的な関係がみられた.被験者を高成績群と低成績群の二つのグループに分類したところ,低成績群の脳血流量変化は高成績群の脳血流量変化に比べて活性が大きかった.次に,両群においてLIFGでは活性パターンに違いがみられた.高成績群では活性が持続していたのに対し,低成績群では活性が低下した.最後に,低成績群のみにおいてDLPFCの活性が上昇した.In this paper, the relationship between a working memory capacity and a brain activity were evaluated using the results of a Reading Span Test (RST), which is a language working memory task. A cerebral blood flow change is one of the indexes of evaluating brain activities. functional Near-infrared Spectroscopy (fNIRS) is a non-invaded device to detect a cerebral blood flow change, so that it can be used to figure out the activated area of brain activities. In this paper, we focus on dorsolateral prefrontal cortex (DLPFC) and the left inferior frontal gyrus (LIFG) as regions of interests (ROI). Functional activation of these ROIs was examined using fNIRS. It has been reported that DLPFC is responsible for continuing cautions, while LIFG manages language processing. Through the experiments, the following three points were observed. First, the functional relation between DLPFC and RST was observed. The subjects were classified into two groups; a high score and a low score groups. The cerebral blood flow changes in of the subjects in the low score group were greater than that of the subjects in the high score group. Second, in the both groups, LIFG was activated with the different active patterns; In LIFG, the brain activity was constant for in the high score group, while it was declining in the low score group. Lastly, the brain activity in the DLPFC region for the low score group increased.
著者
TIAN Cheng AYAKI Ryota SHIMADA Hideki Sato Kenya
出版者
同志社大学
雑誌
同志社大学理工学研究報告 (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.101-109, 2013-07

近年,インターネット,ウェブサービス,ネットワークアプリケーションの流行,さらにパソコンに加えて携帯電話やスマートフォンからのインターネット接続により,一般的な利用者が爆発的に普及している.そこで,ウェブサーバが同時に多くの利用者のリクエストを受信すると,ウェブサーバの負荷が高くなり,その結果として,レスポンスの遅延が大きくなる.高負荷によるウェブサーバのパフォーマンス低下との問題点を回避するために,現在,様々なシステムが提案されている.しかし,その中にあるシステムは高い性能を持つが,コストが高く,あるシステムは実装などが簡単であるが,機能は少なく,必ずしも問題をうまく解決することはできない.そこで,本研究において,ウェブサーバの負荷が高い時に,そのウェブサーバへのリクエストを動的に他に用意したアイドルアシスタントサーバに転送することによって,より高速アクセスすることができるウェブアクセス分散システムを提案した.提案システムをPlanetLab上で評価し,ウェブサーバの負荷が高い時にもユーザが受信したレスポンスの遅延が短縮できた.そして既存方式との比較を用いて,提案システムの目的を達成し,有用性を確認した.The Internet increases its popularity and evolves largely. The lack of a central coordination is a critically important problem to the rapid growth and evolution of the Internet. The lack of management makes it very difficult to guarantee the web servers keep proper performance and to deal systematically with performance problems. Meanwhile, the available network bandwidth and server capacity continue to be overwhelmed by the accelerating growth of the Internet utilization. When a web server is under a heavy load, its performance suffers, and it may even crash, which caused customers feel largely inconvenient and unsatisfactory. To avoid the web server performance problems caused by high load, a few methods and systems have been proposed. But, some of them are commercial, and some of them cannot solve the problem well. We think that distributing its load to other servers that are not busy is a solution for the problem. In this research, we propose a web load distribution system made by a network technology that can distribute the web load from the web server to other servers automatically, when the web server is in high loads. We implement the system on PlanetLab, which is a free global research network that supports the development of new network services. Then we evaluate the system in two cases. Based on the evaluation results, we have learned that the HTTP response delay was reduced. So we verified that this technology can distribute the web server load so that users can access their web servers faster during high load time.
著者
宮崎 亮 石井 好二郎 米井 嘉一
出版者
同志社大学
雑誌
同志社大学理工学研究報告 (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.37-44, 2010-10

本研究では,若年長距離陸上選手を対象とし乾式遠赤外線低温サウナ浴を用い,陸上競技大会からの筋肉痛回復を検討した.対象者はよく鍛えられた男子陸上選手4名であった.大会後,サウナ浴群(n=2,20.0±1.4歳)またはシャワー浴群(n=2,20.0±0.0歳)は,大会直後(0時間後),そして24,48,72,96,124時間後の計6回,指定されたどちらかの入浴を行った.期間中の測定項目は,身体計測値,採血,MVC,VAS,POMSであった.その結果,高感度C-反応性蛋白(CRP),アルドラーゼ(ALD)が,サウナ群において低値を示す傾向であった.サウナ群において,急性の炎症マーカーが良好な傾向を示したことから,サウナ浴において炎症が抑えられたといえるのかもしれない.This pilot study aimed to examine the effects of far-infrared radiation low temperature sauna bathing on recovery from muscle damage following the race among long-distance runners. The subjects were 4 well-trained male runners. After the running race, the subjects were allocated either the sauna bath group (n=2, aged 20.0±1.4 years) or the shower bath group (n=2, aged 20.0±0.0 years) and bathed 6 times (right after the race, 24, 48, 72, 96 and 120 hours later). The measurements were anthropometrics, blood sampling, maximal voluntary contraction (MVC), visual analogue scale (VAS) concerning muscle soreness and profile of mood states (POMS). In the sauna bath group, C-reactive protein (CRP) and aldolase (ALD) levels tended to be lower compared to the shower bath group. Better results of acute inflammatory markers in the sauna bath group may explain the sauna bathing can suppress the inflammation.
著者
篠原 翔 廣安 知之 三木 光範
出版者
同志社大学
雑誌
同志社大学理工学研究報告 (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.21-27, 2010-04

システムが,その振る舞いをシステムの持つセンサー情報によって変化することができれば,そのシステムは知的化されたシステムであると言える.電子デバイス技術と情報処理技術の発展により多くの人工物が近年知的化している.また,同時に急速にネットワーク技術も進歩しておりこの情報通信技術の発達によりユビキタスコンピューティング時代が到来しようとしている.この場合,同一のネットワーク上にセンサー情報を判断し人工物に制御信号を送るモジュールが存在すれば,センサーとこれらの人工物を設置することで,個々の人工物は例え知的でない振る舞いしかできないとしても,もしくは非常に低レベルな知的性のみが実現可能だとしても,システム全体としては,非常に高度なシステムを構築することが可能である.本稿では,このような人工物をNetwork Controllable Artifacts(NCA)と定義する.さらに,センサー,NCAが存在するネットワークにおいて,どのような制御モジュールが存在すれば,システム全体が高い知的性を有するかを議論する.Recently, many electric devices and artifacts have intelligent functions, and most of them are connected to the network. In the near future, more artifacts and several types of sensors will be connected to the network. These artifacts are not only connected to the network but also can be controlled over the network. In this paper, we defined these controllable devices as Network Controllable Artifacts (NCAs). The conventional artifacts are controlled by own controller, but in most of the cases, calculation resources and memory capacities are limited in these controllers. Meanwhile, the conventional artifacts use the sensors which are installed in the artifacts. In the next generation system, we proposed that all artifacts would become NCAs and they would use the sensors which located on the network, not using installed sensors in NCAs. If we can design judgment modules which also existed on the network, this next generation system becomes virtual intelligent artifact system. In this case, controller for this next generation system can be released from the limitation of calculation resources and memory capacities. In this paper, how to develop virtual intelligent artifact system with NCAs is discussed. At the same time, advantages, disadvantages, and challenges of this system are discussed.
著者
廣安 知之 石田 裕幸 三木 光範 横内 久猛
出版者
同志社大学
雑誌
同志社大学理工学研究報告 (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.24-33, 2009-04

一般的な進化的多目的最適化手法は、目的数の増加に伴い、導出される解集合の精度が著しく悪化する。この問題に対し、選択圧の強化、探索領域の削減、評価指標の利用など、様々な進化的多目的最適化手法の改良が行われてきた。そこで本稿では、これら手法の探索の様子を確認することにより、多数目的最適化の問題点について述べた。多数目的最適化における探索の問題点は2種類に分類される。1つ目は、パレート最適フロントへの収束が難しいことである。これは、探索中の選択圧の低下や、目的関数空間の広さに対する探索解数の少なさによってもたらされることを確認できた。2つ目は、探索解集合の多様性維持が難しいことである。選択圧を高めることによりパレート最適フロントへ収束したとしても、解集合の多様性が失われてしまうことを確認できた。これらの問題点を考慮し、探索領域を削減する手法の例として、意思決定者の選好情報を利用する手法の探索を確認したところ、解集合の精度と多様性にはトレードオフの関係がみられた。Well-known Evolutionary Multi-objective Optimization (EMO) algorithms, such as NSGA-II and SPEA2, show rapid degradation of accuracy with increasing number of objectives. To solve this problem, EMO algorithms have been modified by strengthening selection pressure, limitation of search area in the objective space, and use of indicator functions, etc. Here, we describe the difficulties of the search in many-objective space by examining the search of some modified EMO algorithms. The difficulties can be divided into two classes. The first is the difficulty of convergence toward the Pareto-optimal front, which was confirmed to be due to weak selection pressure and disproportion between the extent of search area and the number of solutions. The second is the difficulty of diversity maintenance; it was confirmed that the solutions lost their diversity even if they converged toward the Pareto-optimal front by strengthening the selection pressure. For these difficulties, we examined the search of a preference-based algorithm as an example of a strategy limiting the search area. We demonstrated a trade-off relation between accuracy and diversity through computational experiments.
著者
小川 圭二 廣垣 俊樹 青山 栄一 米田 哲郎
出版者
同志社大学
雑誌
同志社大学理工学研究報告 (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.37-44, 2008-04

消費者ニーズに対応するため、変種変量生産方式のニーズが増大している。最近、我々は交通工学におけるタクシーシステムをAGVの搬送システムに応用することを提案した。本報では、提案するシステムの効果を実証するために、実際のAGVのフォローパスモデルについて考察した。特に、複数のAGVを能率的に制御するために、各々のAGVの位置を考慮した場合を取り上げた。その結果、タクシー業界における流し営業、待ち営業、無線配車営業を融合した方法が、生産機械から製造物が完成した後にAGVが物を受け取りにいくまでの時間の低減に有効であることを示した。Recently, the demand for several-product-type various quantity manufacturing is increasing to meet customer demand. In the present study, we propose an autonomous conveyance system for an Automated Guided Vehicle (AGV) applied with a taxi system in traffic engineering. In this report, a flow path model of the AGV is investigated in order to verify the effect of the proposed system. We consider the position of other AGVs in order to efficiently control multiple AGVs. As a result, it is demonstrated that the mixture of crawler, radio type and waiting taxi traveling is effective for reducing the waiting time between manufacturing products and AGV arrival.