- 著者
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吉海 直人
- 出版者
- 京田辺
- 雑誌
- 同志社女子大学学術研究年報 (ISSN:04180038)
- 巻号頁・発行日
- no.65, pp.80-75, 2014
新島八重の研究において、八重自作の和歌は彼女の心情を探る上でも重要な資料だと思われる。そこで現在知られている八重の和歌をすべて網羅し、それを詠作年代順に並べてみた。その上で、一首毎に和歌の内容を検討してみた。その結果、若い山本八重時代の和歌がないこと、もっとも早い歌は鶴ヶ城開城に際して詠まれた「明日の夜は」であることがわかった。これは唯一、川崎八重時代の和歌である。その後、新島襄と結婚した後はほとんど和歌を詠んでおらず、襄が亡くなった後、堰を切ったように和歌を詠んでいることが明らかになった。また晩年には会津若松に関する和歌が増加しており、さらに八重自身の人生の節目に詠まれた和歌も少なくないことがわかった。論文 (Article)