著者
城地 茂
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. 人文社会科学・自然科学 = Memoirs of Osaka Kyoiku University. Humanities and social science, natural science (ISSN:24329622)
巻号頁・発行日
vol.69, pp.41-51, 2021-02

『楊輝算法』(楊輝、1275年)は、内容の発達性からみると、「近世」とも呼べる算法書である。スピーディーな計算から、商業数学に重宝され、朝鮮の李王朝でも採用された。日本に伝来すると、『楊輝算法』は、魔法陣、中国剰余定理、さらには天元術の名称はなかったものの高次方程式の解き方を学ぶたすけとなった。関孝和(1645?-1708)は、1661年に木活字版を研究し、その乱丁部分を訂正した。しかし、これまでに木活字版は8部しかなく、17世紀の修正であることはこれまでも考えられてきたが、それが本研究により、より正確に1661年であることが分かり、関が16歳ぐらいのときであった。
著者
森中 敏行 乾 まどか 木内 葉子 吉田 晴世
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. 人文社会科学・自然科学 = Memoirs of Osaka Kyoiku University. Humanities and social science, natural science (ISSN:24329622)
巻号頁・発行日
vol.69, pp.257-276, 2021-02

2018年10月にLenovo社および本学の支援を受けて、G Suite for Educationの実証研究がスタートした。まず始めに、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の選択者を対象に課題研究で、運用を始めた。さらに2019年4月からは、全校的な運用段階に移行したが、英語や理科の特定の教科での活用に留まっていた。しかし活用事例を蓄積することで、徐々に広がり、COVID-19による休校措置により、全校的運用に至っている。この間に、蓄積された活用事例を紹介するとともに、生じた課題についても報告する。