著者
吉田 晴世
出版者
心理学評論刊行会
雑誌
心理学評論 (ISSN:03861058)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.308-311, 2016 (Released:2018-02-06)
参考文献数
13

In this article, “We-mode theory” is discussed from the viewpoint of social cognition. Furthermore, the mental conditions that should be observed in the relationship between We-mode and non-humans, not humans, will also be examined. Ideas of how a deep understanding of others should be created will be introduced, based on the theory of interactionism seen in social cognition. The possibility of human and non-human coexistence should also be illustrated; i.e., the possibility of coexistence between the human-like robot “Astro Boy” and the disc-shaped vacuum cleaner robot “Roomba”.
著者
森中 敏行 乾 まどか 木内 葉子 吉田 晴世
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. 人文社会科学・自然科学 = Memoirs of Osaka Kyoiku University. Humanities and social science, natural science (ISSN:24329622)
巻号頁・発行日
vol.69, pp.257-276, 2021-02

2018年10月にLenovo社および本学の支援を受けて、G Suite for Educationの実証研究がスタートした。まず始めに、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)の選択者を対象に課題研究で、運用を始めた。さらに2019年4月からは、全校的な運用段階に移行したが、英語や理科の特定の教科での活用に留まっていた。しかし活用事例を蓄積することで、徐々に広がり、COVID-19による休校措置により、全校的運用に至っている。この間に、蓄積された活用事例を紹介するとともに、生じた課題についても報告する。
著者
横川 博一 定藤 規弘 田邊 宏樹 橋本 健一 吉田 晴世 原田 康也
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01

平成28年度は,外国語処理における繰り返し接触による気づき・注意機能の発現と自動化に関する理論的・実証的研究として,主として以下の3つの研究課題を設定し,次のようなことが明らかとなった。(1)「相互的同調機能の発現が日本人英語学習者の第二言語産出に及ぼす影響」を研究課題として設定し、日本人英語学習者を対象にプライミング手法を用い、相互的同調機能を支えるメカニズムである統語的プライミング効果について検証した。その結果,英語母語話者を対象とした実験で見られた、プライムを音声提示、ターゲットを音声または文字産出した際の統語的プライミング効果が日本人英語学習者に対しても見られることが明らかになった。(2)「日本人英語学習者の文理解における統語構造および意味構造の構築の検証」を研究課題として設定し、初級および中級熟達度の日本人英語学習者を対象に、目的格関係節文と受動文とを用いて、音声提示および文字提示で心理言語学的実験を行った。その結果、中級熟達度の学習者は、意味役割の再付与はある程度自動化しており、音声と文字とでは同程度に処理ができるが、複雑で複数の統語処理が必要な場合、文理解が困難になることがわかった。一方、初級熟達度の学習者は、意味情報に依存して文を理解し、意味役割の再付与に困難性があり、統語構造の構築が困難であることがわかった。また音声のほうが文字よりも処理が困難であることが判明した。(3)「タスクによる注意機能が第二言語文理解時における言語情報処理に与える影響:自己ペース読み課題による検討」を研究課題として設定し,句構造規則違反では、低熟達度群は統語情報に注意を向けなければ意味主導の処理を行っていることが、また、意味違反では、高熟達度群は意味情報から注意をそらしても意味違反を即座に検出したが、依然として日本人英語学習者は意味主導の処理を行っていることが明らかになった。