著者
新谷 公朗 清水 宏章 金田 重郎 芳賀 博英
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. IS,[情報システムと社会環境] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.92, pp.17-24, 2005-05-27
参考文献数
10
被引用文献数
1

幼稚園・保育所の幼児教育では, 保育者(幼稚園教諭, 保育士)と保護者が子どもの発達段階について十分にコミュニケーションする必要がある.この際に有力な手段になるのが動画である.しかし, 市販されているWebカメラによる動画配信は, 不適切な画像を配信する恐れ等があり, 必ずしも, 保育者の評価は高くない.本稿では, 保育者が複数のカメラを用いて, 必要とおもったシーンのみを複数のアングルから撮影し, 保育者によって編集された動画をBBS形式で保護者と共有するシステムを提案する.BBSシステムは, 時間的に推移する動画像の関連したところにコメントを書くことができる点が従来のBBSとは異なっている.プロトタイプによるヒアリングを行なった結果, 保護者, 保育者双方から積極的評価を得た.しかし, カメラの画角の問題, 複数のカメラからの画像選択の稼動について課題も明らかになった.今後は, 標準・広角のカメラの混在, RFIDによる子どもの位置・方向検出手法を併用を目指しながら, 現場における実験を継続したい.
著者
内藤 孝一 山田 英二 尾崎 安彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. IS,[情報システムと社会環境] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.84, pp.47-54, 2003-06-19

(株)NTTデータでは「eデモクラシー」研究の一環として、1年間にわたり、千葉県八千代市で地元のNPOと共同で、地図情報システムを用いて地域の環境情報を市民間で共有し、行政への市民参加を支援する実験を実施した。その結果、電子地図上での地点情報や画像データを用いた情報発信はコミュニケーションを活性化させる可能性が高いが、利用環境にも左右されやすく、システムの地図表示スピードや操作面でのストレスが阻害要因になりうることが明らかになった。また、システムに関する要因以外では、参加者から発信された情報の活用用途や活用結果を明示することが、参加者のモチベーションを高める上で重要であることが明らかになった。
著者
半澤 幸恵 葛西 翔太 菅野 幸貴 竹野 健夫 堀川 三好 菅原 光政
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. IS,[情報システムと社会環境] (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.102, pp.21-28, 2007-11-05
参考文献数
5
被引用文献数
3

農業生産者は圃場での栽培作業に従事しており,自ら農作物を陳列・販売する産地直売所において販売状況を常には把握できず,売上量の推移に合わせた出荷量調整が困難である.既報にて生産・出荷調整支援システムを提案し,(1)生産者への店内農作物の売上状況等の提供と(2)消費者への農作物情報公開により,出荷量の調整と消費者へのより新鮮な農作物の提供を図った.本稿では,実在の産地直売所に,提案システムの販売促進支援,入荷管理,在庫管理,売上管理の機能を導入,運用したので報告する.