著者
林田 稔 木村 廣道
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.58, no.11, pp.807-818, 2016-02-01 (Released:2016-02-01)
参考文献数
6

現在,羽田空港の対岸に位置する殿町地区は,ナノテクノロジー,ロボティクスからレギュラトリーサイエンス分野に至る研究施設が集積し,急ピッチで世界最先端の研究開発拠点の形成が進んでいる。われわれは,ハブ空港・羽田に隣接した立地性を生かして国内外から優れた知と技術を呼び寄せ,地域の資源を総動員したイノベーションエコシステムの構築に取り組んでいる。本稿ではセンター・オブ・イノベーションプログラムの採択拠点の1つである「スマートライフケア社会への変革を先導するものづくりオープンイノベーション拠点(COINS)」に焦点を当て,産学官医金連携によるオープンイノベーションの推進について紹介する。また,イノベーションエコシステムの構築において重要である(1)インフラ,(2)投資,(3)人材育成の3つの観点から,われわれの取り組みについて概説する。
著者
佐藤 翔
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.56, no.7, pp.414-424, 2013
被引用文献数
3 3

本稿ではオープンアクセス(OA)運動の背景から現在までの流れを概観し,現在のOA運動における争点を整理する。現在,Gold OAはビジネスとして成立することを示し,Green OAは機関リポジトリ等においては成功しているとは言えないが,助成機関によるOA義務化を伴うことで成功例が現れている。そして公的助成研究に対するOA義務化の方針は確実に広がりつつある。商業出版者もOAを受け入れ,OA運動における主導権をめぐって図書館と対立するようになっている。その中で問題となっているのが再利用可能性とエンバーゴである。
著者
広岡 明
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.485-495, 1984 (Released:2012-09-28)

筑波研究学園都市において, 財団法人研究学園都市コミュニティケーブルサービスが, 国の方針により実施している, TV電波受信障害対策の現状, およびその有線TV放送施設の高度利用を目的に検討を進めている「高度総合情報通信システム」について概説した。受信障害対策の現状については, 筑波研究学園都市の形成とともに発生した電波障害の経緯に触れ, ネットワークの構成, 現在の進捗状況について述べた。また「高度総合情報通信システム」については, 開発の目的, 開発体制, サービスの内容およびシステムの構成を説明した。

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出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.802-803, 2016-01-01 (Released:2016-01-01)

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著者
濵口 道成
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.58, no.10, pp.727-727, 2016-01-01 (Released:2016-01-01)
著者
杉山 誠司
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.61-72, 1999 (Released:2001-04-01)
参考文献数
10
被引用文献数
1

日本福祉大学図書館は,電子図書館を構築中である。われわれの図書館では,電子図書館構築にむけて数々の改革を手がけてきた。電子図書館のための情報インフラストラクチャの整備,電子コンテンツの品揃え,Web・データベース連携技術の獲得,Web OPACの改革,図書館員の情報発信能力の拡大などである。電子図書館は実用の段階に入った。実用の段階であるということは,利用者から電子図書館は便利であるという評価を獲得することこそ重要である。そのためには,図書館機能の基本機能とも言える図書館利用者に一次資料提供を広げることである。また,図書館サービスをインターネットを通じて利用できるようにする。具体的には,Webを使って,図書館サービスを統合することが必要である。そのために,情報発信ツールとしてWebのツールを作成した。インターネットの時代に,図書館へ寄せられた利用者の期待に応えるには,図書館に情報専門家としての力を蓄えることこそ重要である。
著者
堀内 美穂 佐藤 恵子 吉田 敏也 頼母木 浩一
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.95-101, 2009
被引用文献数
3 6

科学技術振興機構(JST)が継続的に収集している国内の科学技術関連資料(9,098誌)について電子化の現状を明らかにするため,出版者サイトおよび国内のアグリゲータ機関からの全文情報の提供状況を調べた。調査の結果,3,558誌(39%)の全文が電子的な状態で提供されていることがわかった。電子化されている3,558誌について,出版団体,資料の種類,分野別に分析を行った。科学技術関連資料のうち,学術誌・学会誌の電子化率は47%であった。
著者
森田 瑞樹
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.3-11, 2014-04-01 (Released:2014-04-01)
参考文献数
36

遺伝情報をはじめとした私たちの医療・健康情報は,利活用することで個人および公共の双方にとって利益をもたらすものであると同時に,機微性の高い情報でありその扱いには慎重さが求められる。そのため,それらは医療機関や研究機関において厳重に管理されている。しかし近年,医療・健康情報を取り巻く状況には大きな変化が起こっており,新しい考え方が必要である。これはまた,患者や一般市民が自分自身の個人情報をコントロールできる範囲を広げ,同時に,患者や一般市民による医学研究への関与を深める可能性を秘めている。こうした状況の変化を踏まえつつ,ダイナミックコンセントと呼ばれる比較的新しいインフォームドコンセントの方法を中心に,患者・一般市民による医療・健康情報の管理について概観する。
著者
岩野 和生 茂木 強
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.58, no.7, pp.515-524, 2015-10-01 (Released:2015-10-01)
被引用文献数
2

現代社会は知識と情報にあふれており,われわれはこれを活用しきれていない。知のコンピューティングは,知の創造,蓄積と流通を促進し,人間の科学的発見を加速し,人々が賢く生きるための仕組みづくりを目指す活動である。本稿では,背景として情報科学技術の発展と課題を述べた後,知のコンピューティングの仕組みとしての社会実装イメージを提案する。さらに,人と機械の創造的協働を実現するための研究開発について考察し,最後に,広範な社会的インパクトをもつ科学技術の社会受容に関する取り組みについて紹介する。