著者
森田 直之 簗瀬 立史 星 輝彦 林 克征 浅見 大治 川端 康正 中込 秀樹 早川 信一 金田 裕治
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 39 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.300-301, 2015 (Released:2018-08-03)
参考文献数
1

東京都立多摩科学技術高等学校(以下、本校)は、平成22 年に開校した東京都でも比較的新しい高校で、平成24 年に文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定され、3 年が経過した。この間、本校で課題となったのは倫理教育の在り方についてであった。本校では、SSH 指定科目である「科学技術と人間」という科目で「技術者倫理」という単元を用意し授業を展開してきたが、生徒へのメッセージ性は不十分というのが我々教員の印象であった。そこで、生徒たちに考えさせることを主軸においた教育活動の実践として、未来の科学技術を多く取り上げたウルトラセブンを題材に倫理教育を行なうプロジェクトチームを立ち上げた。本研究では、我々の教育実践と教育効果の考察について報告する。
著者
菊池 康浩
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 39 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.91-92, 2015 (Released:2018-08-03)
参考文献数
4

本研究は,体験的に確率の意味を理解する数学的活動を充実させ,統計的確率と数学的確率の接続を円滑に進めようと試みたものである。一連の学習が終了した後の生徒のワークシートへの記述や調査問題による達成度から,体験的に確率の意味を理解する数学的活動を充実させれば,生徒は統計的確率と数学的確率の意味を理解するとともに,起こり得るどの場合も同様に確からしいときに数学的確率を求められると分かり,統計的確率と数学的確率の接続を図れることが明らかになった。
著者
野添 生 磯﨑 哲夫 藤浪 圭悟
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 39 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.71-74, 2015 (Released:2018-08-03)
参考文献数
11

本研究は、近年のイギリス科学教育の動向に焦点を当て分析・検討を行い、「新しい知の創造」のための科学教育を可能にするイノベーティブ人材育成を意図した理科教育課程について討究した。その結果、理科カリキュラムには現状の専門分化の視点だけでなく、系統的な科学的知識を積み上げながら、知識がより融合化(統合化)されていく視点も重要な要素となること、また、HSW やSSI という考え方を取り入れた中等理科教育には、イノベーティブ人材育成の解決策となる可能性を確認できることが明らかとなった。
著者
藤原 大樹
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 39 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.101-104, 2015 (Released:2018-08-03)
参考文献数
6

本研究では,中学校関数領域に着目し,数学的モデリングを通して生徒が新たな数学を生み出すための指導について検討した。第3 学年の「関数y=ax2」単元で教材「リレーのバトンパス」を扱い,グラフ描画ソフトを活用した協働的な解決,及び多様な解決方法の比較・検討を重視して実践した結果,生徒は既習の関数のグラフを用いた視覚的,近似的な解決を端緒に,簡潔さや正確さを志向して,未習である二次方程式の重解条件を自ら生み出した。新たな数学を生み出すことに向けて,数学的モデルをつくったり解釈したりして考える授業を意図的に複数位置付けた単元計画とその実践・検証が課題である。