著者
佐藤 みほ香 杉本 恵子 森嶋 琢真 伊藤 マモル
出版者
法政大学スポーツ研究センター
雑誌
法政大学スポーツ研究センター紀要 = 法政大学スポーツ研究センター紀要 (ISSN:21879168)
巻号頁・発行日
no.36, pp.55-58, 2018-03-31

本研究は,大学野球選手における24 時間のエネルギー消費量をポジション別に検討することを目的とした。大学野球選手4 名(外野手,内野手,捕手,投手)を対象に,生活時間調査法を用いて生活活動(起床時から就寝時まで)および練習中におけるエネルギー消費量を算出した。エネルギー消費量の計算式にはWeir 1949. を用いた。その結果,24 時間のエネルギー消費量は投手(3449 kcal),捕手(3229 kcal),外野手(3156 kcal),内野手(2842 kcal)の順に高値を示した。以上の結果は,大学野球選手における 24 時間のエネルギー消費量はポジションで異なることを示すものである。したがって本研究から得られた知見は,野球選手の練習前後におけるエネルギー摂取を考える際には,ポジションの差を考慮する必要性があることを新たに示唆するものである。
著者
髙野 美穂 坂入 洋右 中澤 史
出版者
法政大学スポーツ研究センター
雑誌
法政大学スポーツ研究センター紀要 = 法政大学スポーツ研究センター紀要 (ISSN:21879168)
巻号頁・発行日
no.36, pp.15-19, 2018-03-31

本研究はスポーツの緊張場面における重心動揺と心理状態の関係について検討することを目的とした。大学生サッカー選手30名を対象として,快適な緊張と不快な緊張の喚起を含めた3 つの条件を設定し,それぞれの心理状態と重心動揺の関係について分析を行った。その結果,ペナルティーキック時の不快度が高い緊張場面において,不安が大きい選手ほど重心位置が後方にあるという相関関係がみられた。さらに,不快度が高い緊張場面では,快適な緊張場面よりも肩周辺の筋が緊張していることが明らかになった。また,特性的な不安が大きい選手の重心動揺は狭い範囲を細かく動き,重心位置は後方・左寄りであるという特徴が明らかになった。