著者
佐竹 秀雄 Hideo SATAKE
出版者
国立国語研究所
雑誌
研究報告集 = Occasional Papers
巻号頁・発行日
no.3, pp.327-346, 1982-03

国立国語研究所17の書名 : 国立国語研究所研究報告集
著者
井上 優 Masaru INOUE
出版者
国立国語研究所
雑誌
研究報告集 = Occasional Papers
巻号頁・発行日
no.14, pp.333-360, 1993-03

国立国語研究所日本語の「ヨ」(低)を含む命令文は,「動作を実行するよう要求する」ためではなく,「当該の動作が実行されるべき時に実行されなかったことを非難する」ために用いられることがある。(締切日の翌日にレポートを出しに来た学生に)ちゃんと昨日のうちにレポートを出してくださいよ(低)。このことをふまえ,本稿では,(i)日本語の命令文の第一の機能は「話し手の意向が聞き手の知識に導入されるよう働きかける」ことにある,(ii)命令文の機能の決定には次の二つの要因が関与する,ということを主張する。・「現在動作実行のタイミングにある」「現在動作実行のタイミングにない」のいずれを前提とするか(タイミング考慮/タイミング非考慮)・「話し手の意向と矛盾することがらが存在する」「話し手の意向と矛盾することがらがない」のいずれを前提とするか(矛盾考慮/矛盾非考慮)日本語の場合,(i)は種々の文法形式により,(ii)は終助詞及びイントネーションによって表される。17の書名 : 国立国語研究所研究報告集
著者
齋藤 秀紀 Hidenori SAITŌ
出版者
国立国語研究所
雑誌
研究報告集 = Occasional Papers
巻号頁・発行日
no.10, pp.173-192, 1989-03

国立国語研究所東アジア諸国(中国・日本・韓国)との間で科学技術の交流が盛んになり,日本語教育に対する重要性が増している。しかし,日本語教育に利用できる資料は,十分であるとはいいがたい。一方,国立国語研究所には,用語用字調査で得た現代日本語に関する資料が500万KWIC用例,漢字データベースなどがあり,日本語研究教材作成に利用できる環境にある。本稿では,これらの資料を総合的にコンピュータで管理する方法と,日本語研究者にデータ提供を円滑に行うためのシステムの試案を述べる。また,蓄積されている漢字・単語・用例などのキー長の異なるデータを統合する方法として,疎結合方式が有効であることを示す。さらに,中国・日本・韓国の相互のデータ交換を想定した統一漢字コードを提案する。17の書名 : 国立国語研究所研究報告集
著者
小林 隆 Takashi KOBAYASHI
出版者
国立国語研究所
雑誌
研究報告集 = Occasional Papers
巻号頁・発行日
vol.12, pp.165-189, 1991-03 (Released:2017-06-13)

現代方言における東西対立分布が,どのように成立したかを,『日本言語地図』と文献資料により考察した。その結果,東西対立の成立パタンには,東西対立をなす語形の,①放射の中心地,②放射の順序,③伝播の範囲の三つの観点から見て,四つの異なるタイプが想定されることが明らかになった。また,安部清哉氏の方言分布成立における「四つの層」の仮説が,東西対立の成立過程を説明するのに妥当かどうかを検討した。 I examine how the opposition of east and west in the distribution of modern dialects in Japan originated, using the Linguistic Atlas of Japan and some historical materials. I first consider the opposition patterns from three angles : (1) distributions from a center, (2) sequence of distributions, (3) scope of distributions ; it appears that four different types can be distinguished. Next, considering the hypothesis put forward by Abe (Seiya) on the existence of four layers in the formation of dialects, I examine whether this explains the east/west opposition. 17の書名 : 国立国語研究所研究報告集