著者
永田 明徳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 = THE JOURNAL OF THE INSTITUTE OF ELECTRONICS, INFOMATION AND COMMUNICATION ENGINEERS (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.91, no.2, pp.142-146, 2008-02-01
参考文献数
23
被引用文献数
2

人間同士がコミュニケーションを行うとき,相手の頭部の動きと眼球運動からなる視線の位置や表情など,音声以外の様々な視覚情報が重要となってくる.また,マガーク効果などに見られるように,発話時の視覚情報である口の形状と音声による聴覚情報とが矛盾する場合,視覚情報が優位となることも知られている.ここでは,人間とコンピュータがより自然なコミュニケーションを行う際に重要となる顔から得られる視覚情報を中心とした様々な非言語情報について概説し,顔の表情や発話時の顔の生成について紹介する.
著者
松村 真宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 = THE JOURNAL OF THE INSTITUTE OF ELECTRONICS, INFOMATION AND COMMUNICATION ENGINEERS (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.91, no.3, pp.237-241, 2008-03-01
参考文献数
15
被引用文献数
5

日々の生活は,見えているのに見ていない,聞こえているのに聞いていないことにあふれている.しかし,そのようなことに意識が向くような仕掛けに接すると,フィールドの魅力に気付くことができるようになる.このように人と物と環境との関係を再構築することによってフィールドの魅力を掘り起こす方法論がフィールドマイニングである.本稿ではフイールドマイニングの概要とこれまでの取組みについて述べる.
著者
Yang Hong 前田 惟裕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 = THE JOURNAL OF THE INSTITUTE OF ELECTRONICS, INFOMATION AND COMMUNICATION ENGINEERS (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.88, no.6, pp.407-410, 2005-06-01
被引用文献数
1

2003年10月15日, 中国は初の有人宇宙船神舟5号を打ち上げ, 10月16日内モンゴル自治区に着陸し, YANG Liwei宇宙飛行士が無事帰還した.これでロシア, 米国に次ぐ3番目の有人宇宙機を成功させた国となった.これまで1999年11月20日打上げの神舟1号, 2001年1月10日打上げの神舟2号, 2002年3月25日打上げの神舟3号, 2002年12月30日打上げの神舟4号の成果を引き継ぎ, 今回の有人飛行の成功につながった.神舟5号は, 総全長約9m, 最大直径2.8m, 総重量7.8t以下であり, 軌道モジュール, 帰還モジュール, 推進モジュールの三つのモジュールから構成されている.宇宙飛行士は, 宇宙滞在中には軌道モジュールにおり, 帰還モジュールで帰還するように設計されている.また, 中国の有人宇宙技術の3段階の開発ステップにおいて, 第2段階は, 宇宙実験室, 第3段階は宇宙ステーションである.
著者
山下 育男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 = THE JOURNAL OF THE INSTITUTE OF ELECTRONICS, INFOMATION AND COMMUNICATION ENGINEERS (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.91, no.8, pp.721-726, 2008-08-01
参考文献数
14
被引用文献数
2

光ファイバの利用として,光ファイバを介してエネルギー伝送を行う光ファイバ給電がある.高出力の光をファイバで伝送し,受信端でこれを電気変換して負荷に供給するという単純な手法であるが,強電磁界中でも安定した直流電力が供給できるといった特長を備える.この技術について素子や基本特性を概観するとともに,電力会社における特色のある利用例として,送電鉄塔などの高圧設備の至近へのカメラ設置をねらいとした,CMOSカメラやディジタル一眼レフカメラの光給電による駆動に関する取組みについて紹介する.
著者
高崎 俊之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 = THE JOURNAL OF THE INSTITUTE OF ELECTRONICS, INFOMATION AND COMMUNICATION ENGINEERS (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.89, no.3, pp.194-198, 2006-03-01
参考文献数
7
被引用文献数
3

世界の子供のための「つながり」を育むIT国際理解環境(Universal Playground)の構築を目指す研究開発型NPO活動を背景とし,絵文字を使って言語の違いを乗り越え,互いの文化を受容し合える国際コミュニケーションシステム「PictNet」が開発されている.これは,精密で最適な情報変換を目指した「多言語翻訳」ではなく,「Picton」と呼ばれる絵文字を用いた文化的独自性及び情報の冗長性を許容・促進する「互いの差異と類似の共有」というアプローチによるコミュニケーション支援手法である.