著者
藤垣 裕子
巻号頁・発行日
1993 (Released:1993-04-01)

ソフトウェア開発に携わる10人の技術者のデータを、隔週で半年間に渡り採集した。ストレスの生化学的指標として、仕事時間中の尿、および正午の唾液を採集した。また、心理的(主観的)指標として、ZUNGのSDSを用いた抑欝症状、および不安、覚醒、だるさ、痛みなどの症状も評定尺度法で評価を得た。作業内容は、調査日については15分間隔で作業内容をコードで記入してもらった。また、調査日間の2週分(あるいは1週分)の仕事内容の概略も得た。その結果、ストレス指標は、作業密度、作業内容、仕事上のイベントに伴って変化することが示された。仕事上のイベントとの対応の検討結果は以下のとおりである。1.仕事上のイベントとアドレナリン値各個人ごと、各個人の平均値から週毎変動の標準偏差以上の変動を示した日は全181case中25caseであった。この25case中、22case(88.9%)に対応するjob-eventが存在した。eventのあるなしをevent1効果とし、個人差効果もふくめて2元配置分散分析を行った結果、アドレナリン値は、event1効果が有意(p<0.01)であることが示された。(後述のevent2効果は有意でない)2.仕事上のイベントとコルチゾール値各個人ごと、各個人の平均値から週毎変動の標準偏差以上の変動を示した日をpick-upすると、全181case中、24caseであった。この24case中、18case(75%)に対応するjob-eventが存在した。eventのあるなしをevent2効果とし、個人差効果もふくめて2元配置分散分析を行った結果、コルチゾール値は、event2効果が有意(p<0.01)であることが示された。(前述のevent1効果は有意でない)

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