著者
和田 七夕子
出版者
奈良先端科学技術大学院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

1) イネのエピジェネティック遺伝ジャポニカ種イネを5-アザデオキシシチジン処理することにより、人工的な脱メチル化を起こし、10年以上に亘り継代栽培した。このうち表現型の固定が著しいLine-2について、MSAPスクリーニングにより低メチル化領域を単離し、その遺伝について解析をおこなった。得られた遺伝子座のひとつ、Xa21に似たXa21Gは、野生型ではXa21G転写産物は見られず、Line-2でのみ蓄積が見られた。Xa21はXanthomonas orvzaeに対する抵抗性遺伝子である。シザーディップ法による検定の結果、野生型ではXanthomonas oryzaeに対し罹病性であったが、Line-2は抵抗性を示した。Xa21Gの低メチル化と抵抗性はLine-2の各世代において見られた。この結果より、Xa21Gにおいて、メチル化パターンが遺伝すること、それと遺伝子発現との相関が示された。以上の結果をAnnals of botanyに報告した。2) DNAメチル化酵素NtMET1の解析タバコのDNAメチル化酵素であるNtMET1についで解析を行った。過剰発現株を用いた解析より、細胞分裂の異常による形態形成の変化がみられた。細胞分裂の各期におけるNtMET1タンパク質の局在観察の結果、メチル化DNA結合タンパク質MBD5と、細胞内局在の変化において同様の挙動を示した。また、Pull-down法による解析より、NtMET1は、Ranタンパク質を介してMBD5と複合体を形成する可能性が示唆された。以上の結果をAnnals of botanyに報告した。

言及状況

Twitter (1 users, 4 posts, 1 favorites)

こんな研究ありました:高等植物のエピジェネティックな発現の制御機構(和田 七夕子) http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/17770036
こんな研究ありました:高等植物のエピジェネティックな発現の制御機構(和田 七夕子) http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/17770036
こんな研究ありました:高等植物のエピジェネティックな発現の制御機構(和田 七夕子) http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/17770036
こんな研究ありました:高等植物のエピジェネティックな発現の制御機構(和田 七夕子) http://kaken.nii.ac.jp/ja/p/17770036

収集済み URL リスト