著者
平岡 隆二
出版者
熊本県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2017-04-01

2018年度は、1)国内外の図書館・博物館での史料調査・撮影、2)出版物計6点:英語雑誌論文1点、英語図書分担執筆2点、日本語図書分担執筆1点、日本語報告書分担執筆1点、日本語書評1点、3)学会報告計3回:国際会議等2回、国内学会1回、4)『天経或問』研究会の運営、5)関連史料の収集とデータ整理、がおもな活動だった。1)については、中国と日本の計11の図書館・博物館において史料調査・撮影を行った。その成果は、2019年度以降に論文等の形で発表してゆく予定である。2)については、新発見の天文器具「ジュネーブ天儀」について詳しく紹介・分析した雑誌論文「The Geneva Shpere: An Astronomical Model from 17th Century Japan」(Technology and Culture 60(1))や、イエズス会科学とキリスト教思想との関連について論じた英語図書分担執筆「Jesuits, Cosmology and Creation in Japan’s “Christian Century” (1549–1650)」(Visual and Textual Representations in Exchanges between Europe and East Asia所収)、また天学成立以前の長崎における天文地理学について考察した報告書論文「アリストテレスを運気論で読み解く-『南蛮運気論』と17 世紀長崎における西学理解-」(『天と地の科学-東と西の出会い-』京都大学人文科学研究所)など、計6点を出版した。3)16~17世紀日本への西洋科学伝来にまつわる英語報告や、天学の重要著作『天経或問』の現存諸本についての国内学会発表など、計3回行った。4)「『天経或問』研究会」は、本年度は計10回開催、のべ33人が参加した。5)上記1)の調査を通じて、関連史料の撮影・収集を行い、そのデータ整理と分析を進めた。

言及状況

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それで今やってる科研で「天学」概念の成立と展開を追うことにしたのだが、さて、どうまとめたものか(遠い目) https://t.co/iczCXWPYoy

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